近年、労働時間の拘束がなく、通勤の必要もない「在宅ワーカー」という働き方が注目されています。
「パート以外で何か家でできる仕事はないかな…」と漠然と考えている方から、
- 子どもがいるのでしばらくは外で働けない
- 健康上の問題があって会社勤務ができない
といった事情がある方まで、在宅ワークを希望する理由はさまざまです。
今回は、そんな在宅ワーカーとして働きたいという方のために、在宅ワークについてのさまざまな基礎知識を紹介していきます。
在宅ワーカーとは?
在宅ワーカーとは、会社に勤務せずに自宅で仕事をする人(在宅ワークをする人)のことを言います。
在宅ワーカーの雇用形態は、主に会社と雇用契約を結ばない「業務委託」です。
つまり、会社には属さないフリーランスという立場でクライアントから仕事を受け、仕事に対しての報酬をもらう働き方を言います。
通勤が不要なのはもちろん、仕事の納品日さえ守れば、自分の好きなタイミングで好きな時間だけ働くことができる自由度の高いワークスタイルです。
広い意味では、会社員が在宅勤務をする「雇用型テレワーク」も在宅ワークですが、今回は厚生労働省が定義づけている在宅ワーク(自営型テレワーク)について解説していきます。
在宅ワーカーの仕事はパソコンを使った仕事が中心
在宅ワーカーの仕事は、多種多様です。
接客や運送のような一部の職種を除けば、ほとんどの仕事が在宅でできるためです。
パソコンを使う仕事が中心ですが、テレアポやイラスト制作などパソコンを使用しない仕事もあります。
※参考⇒ パソコンでできる在宅ワークの種類とメリット・デメリット
パソコンがなくても在宅ワーカーになれる?
前章で「在宅ワーカーはパソコンを使う仕事が中心」と述べましたが、これから在宅ワークを始めようとしている人のなかには、
- パソコンはないけど在宅ワーカーになれる?
- スマホやiPadでもできる仕事はある?
と気になっている人もいると思います。
結論から言うと、パソコンがなくても在宅ワーカーにはなれますが、あった方が断然良いです。
パソコンがなくても在宅ワークはできるが仕事は限られる
パソコンがなくても在宅ワーカーになることは可能ですが、できる仕事は少ないのが現状です。
たとえば、前章で紹介したテレアポも仕事自体はスマホがあればできますが、顧客リストの送付や作業報告など、クライアントとのやり取りにはパソコンが必要となります。
また、手描きのイラスト制作であっても、完成品はデータに取り込んで納品するケースがほとんどです。
ライティング(記事作成)の場合、スマホやiPadでできる案件もありますが求人数は少ないです。
多くのクライアントは、作業効率の悪さからスマホやタブレットでの作業を不可としているからです。
最低限の機能がついたパソコンであれば、3万円前後で販売されています。
これから在宅ワークの仕事をしていきたいと思うなら先行投資として、購入を検討してみても良いかもしれませんね。
アンケートモニターはスマホやタブレットがあればできる
「パソコン購入が難しい」「スマホやiPadだけで在宅ワークがしたい」という方におすすめなのが、アンケートモニターの仕事です。
アンケートモニターは、選択肢から選んだり、短い文章を入力したりして設問に答えるだけなので、スマホやタブレットだけでできます。
1件あたりの単価が数円~数十円と安いため高収入を得るのは簡単ではありませんが、空いた時間にちょこちょこお小遣い稼ぎをしたい人にはおすすめです。
未経験者から在宅ワーカーになるには
パソコンを使う仕事と聞くと、
- パソコンが使いこなせないと仕事ができないのでは?
- 経験やスキルがある人しか採用されないのでは?
といった不安を持つ方もいるかもしれません。
結論から言うと、未経験者から在宅ワーカーになるには、タイピングやネット検索といった最低限のパソコンスキルがあればできる仕事を探しましょう。
パソコン作業であれば、特別なスキルや経験がなくても始められる仕事は多数あります。
例えば、「ライティング」は文章や記事を書く仕事ですが、出版社や広告代理店でのライター経験や、ライタースクールを卒業している必要はありません。
文章を書くことが好きで、色々なことに興味を持ったり調べたりできる人ならできます。
また、「データ入力」や「文字起こし」はキーボードが打てれば仕事が受けられます。
WebデザインやCAD、翻訳のような専門スキルや就業経験が活かせる仕事もありますが、未経験OKの仕事もたくさんあります。
ぜひ、自分ができそうな仕事を探してみて下さいね。
在宅ワーカーになるために知っておきたい仕事を探す方法
在宅ワーカーになるために知っておきたい仕事を探す方法をご紹介します。
- クラウドソーシングサイト
- 求人サイト
- 企業の募集ページ
- 新聞・チラシ・情報誌
- 以前の勤務先や知人の紹介
上記に挙げた中でも、おすすめは「クラウドソーシングサイト」と「企業の募集ページ」です。
「クラウドソーシングサイト」は在宅ワークに特化していて仕事が見つけやすい
在宅ワークの求人探しに最もおすすめなのは、「クラウドソーシングサイト」です。
クラウドソーシングサイトとは、「仕事を依頼したい企業や個人」と「仕事を探している人」をWEBサイトを介して仲介してくれるサービスです。
クラウドソーシングで扱う求人の大半は在宅ワークなので、仕事を見つけやすいのがおすすめの理由です。
サイトには、様々なジャンルの仕事がカテゴリ別に掲載されており、仕事内容・報酬や単価・必要なスキルなども細かく記載されています。
そのため、応募条件を確認しながら、自分の能力や得意分野、好みに合った仕事を探すことができます。
indeed(インディード)などの求人サイトは勤務型の仕事やアルバイトが中心なので、在宅ワークの募集は少なめです。
※参考⇒ クラウドソーシング・在宅ワークなら【Craudia(クラウディア)】
スキルや経験がある人は「企業の募集ページ」もおすすめ
WEB制作やCAD、翻訳といった仕事のスキルや経験がある人は、企業の求人募集ページに直接応募するのもおすすめです。
スキルや経験があれば、企業への直接応募でも採用される可能性が高いからです。
クラウドソーシングは、「仕事が見つけやすい」「未経験可の求人が多い」「直接応募より採用のハードルが低い」といったメリットがありますが、報酬からシステム利用料が差し引かれるというデメリットもあります。
システム利用料はサイトや依頼形式によって異なりますが、5~20%が相場です。
たとえば、月に30,000円の報酬を得た場合、システム利用料が20%なら手取りは24,000円ということになります。
企業に直接応募して採用されれば、報酬はそのまま手取りになるので損がありません。
ただし、サイトからの直接募集はどの企業も行っているわけでないので、「仕事名 在宅ワーク」などで検索して根気よく探す必要があります。
他の在宅ワークを探す方法は「在宅ワークの探し方を知りたい!在宅ワーク求人を探す方法まとめ」のページで詳しく解説しています。
在宅ワーカーの仕事探しから報酬をもらうまでの流れ
- 仕事探しクラウドソーシング・求人サイト・企業の募集ページ・求人情報誌・新聞・チラシ・知人の紹介などからやりたい仕事を探します。
- 契約報酬単価や仕事内容を見て、条件が合えば契約をします。クラウドソーシングの場合は作業を開始した時点で、業務委託契約が結ばれます。
- 仕事開始仕事を開始します。作業途中に疑問点が出てきたときは、すぐにクライアントに確認してください。曖昧なまま作業を進めると修正箇所が多くなる可能性があるので注意しましょう。
- 納品作業が終了したら納品して検査(チェック)を受けます。修正があった場合は、直してから再度提出します。
- 報酬が支払われ仕事完了納品物に問題がなければ報酬が支払われて仕事完了となります。
在宅ワーカーになるのが向いていてオススメな人
在宅ワーカーになるのが向いていてオススメな人をご紹介します。
自己管理能力のある人
在宅ワーカーに向いているのは、ずばり自己管理能力のある人です。
会社とは違って周りには上司も同僚もいないため、自分自身をコントロールできなければ、さぼってしまったり、スケジュール通りに仕事が進まなかったりするからです。
飽きっぽくて集中力がない人は、「◯時までは仕事をする」「今日はここまでやったら終わり」といった具合に目標を決めることをおすすめします。
「一週間に3つ記事作成をする」「一ヶ月に5万円稼ぐ」のように、仕事数や報酬の目標を決めるのも良いでしょう。
また、家にいると他のことが気になって集中できない、ついだらけてしまうという人は、カフェや図書館など自宅以外の場所で仕事をするのもおすすめです。
お子さんがいる主婦
お子さんがいるので働きたくても働けないと悩んでいる方は本当に多いです。
- 子どもが急に熱を出しても休みにくい
- 行事に参加してあげられなくなる
- 子どもの帰宅時間までに帰ることができる仕事がない
- 夏休み・冬休みなどの長期休みに子どもの預け先がない
といった理由からです。
在宅ワークなら、子どもが風邪やインフルエンザにかからないかとドキドキしたり、子どもの帰宅時間や長期休みを気にしたりせずに働くことができます。
納期さえ守れば、いつ仕事をしても休んでも、誰にも迷惑がかからないからです。
お子さんが園児や小学生なら、日中に集中して仕事ができますし、子どもが寝ている早朝や深夜を上手に利用して働いている方も多くいます。
在宅ワークは、お子さんのいる主婦にはまさにピッタリの雇用形態と言えます。
体調が良くない人/持病がある人
日によって体調にムラがあったり、持病があったりして、
- 休んで他の人に迷惑をかけるのが申し訳ない
- 勤務中に具合が悪くならないか心配
- 毎日会社に勤務するのが難しい
といった方でも、在宅ワークなら働くことができます。
「体調の良い日はたくさん仕事をして、体が辛い日は休む」のように、仕事量やペースの調整ができるからです。
もちろん、仕事の納期は守らなければいけませんが、「毎日会社に行かなければいけない」という縛りがないだけでも随分気持ちがラクになるのではないでしょうか。
最初は、納期がゆるく簡単な案件から始め、慣れてきたら難易度の高い仕事に挑戦してみてください。
地方在住でデスクワークが見つからない人
地方在住の方からは、「接客業や工場の求人ばかりで、東京のようにデスクワークの求人募集がない」という声も聞かれますが、そんな地方在住の方にも在宅ワークはおすすめです。
なぜなら、在宅ワークの大半はパソコンを使うデスクワークであり、また、仕事の受注から納品、報酬の支払いまでの全てがネット上で完結するため、居住地に関係なく仕事ができるからです。
たとえあなたが北海道や沖縄に住んでいても、東京にあるクライアントの仕事が受けられます。
最近は、夫の海外赴任について行った妻が、海外で在宅ワークをするケースもよくあります。
なかには、クライアントとの面接や打ち合わせが必要な仕事もありますが、最近はそれさえもスカイプやZOOMなどを使ったビデオ通話でできてしまいます。
「パソコンを使った仕事がしたい」「デスクワークがしたい」「でも近くには求人がない」という地方在住の方には、在宅ワークがおすすめです。
まとめ
在宅ワークの種類は豊富です。
クラウドソーシングを利用すれば、経験がなくてもできる仕事もたくさん見つかりますし、スキルや経験がある人なら、さらに仕事の幅は広がります。
- 「子どもがいるから」と仕事をあきらめていた方
- 事情があって通勤や会社勤務ができない方
- 家計を助けるために何か家で仕事をしたい方
上記のような方は、ぜひ在宅ワークを始めてみてくださいね。