「人事採用スキルを生かして副業したい」と思いつつも、採用関連業務での副業はハードルが高いように感じている方も多いのではないでしょうか。
しかし結論から言いますと、人事採用分野での副業は可能なうえおすすめといえるでしょう。
「人手不足」「ノウハウ不足」などを理由に採用関連業務を外注する企業は多く、副業で取り組みやすい案件も多いからですね。
この記事では「人事採用関連の副業の内容」「副業を探す方法」「副業収入の目安」について説明します。
最後まで読んでいただければ、「副業してみよう」という気持ちになっていただけるはずです。
人事採用の副業は可能
人事採用の副業は可能です。
採用スキルを持つ人材に人事採用業務を外注している企業もあります。
採用に関する担当者が少なかったり、採用ノウハウを持たずに悩んでいる企業も多いためです。
人事採用担当者が実務で身につけてきたスキルは、人手不足の企業や採用活動に苦手意識をもつによっては魅力的といえるでしょう。
例えば以下のようなスキルが挙げられます。
- 欲しい人材を探すためにはどの時期に募集すれば良いか
- どの求人媒体を使うのが効率良いのか
- 面接で応募者を選考する際のポイント
以下、具体的に副業で取り組みやすい案件を紹介します。
- スカウトメールの送信代行
- 採用面接の日程調整
- 求人票や求人広告の文面作成
- オンラインでのカジュアル面談
ただし副業ができるのは、本業の会社が副業を許可している場合のみとなるので注意してください。
副業を開始する前に、本業の就業規則などを確認し、副業できるかどうか確認しておきましょう。
人事採用の副業で行う仕事内容
人事採用の副業をする場合、次のような業務を担当するケースが多いです。
- スカウト・オファー送信
- 説明会の資料作成
- 求人票の作成
- 採用戦略の立案・採用コンサルティング
- 求人媒体の運用
上記の業務の共通点としては、時間を選ばず在宅でも仕事ができる点です。
もちろん、在宅以外での副業案件も存在します。
たとえば、「学校訪問」「採用面接・カジュアル面談の代行」「説明会の運営・進行」などです。
しかし直接現地に出向く必要がある仕事については、参画が難しい人も多いでしょう。
応募者に直接対応する採用活動は平日の日中に行われることが多いため、本業を休む必要性があるためです。
副業に選ぶのであれば、土日や平日夜間に在宅でできる業務が取り組みやすくておすすめです。
また採用業務そのものではありませんが、「採用に関する記事の作成(ライター)」も人事採用経験を活かして在宅でできる副業のひとつ。
ライティングの場合、納期にさえ間に合えば稼働する時間は自由な点も魅力といえるでしょう。
ひとことで「人事採用の副業」といっても多様な副業を選べますので、「自分に合う副業」「やってみたい副業」を選んでください。
人事採用副業の料金相場は時給1,200円~3,000円
人事採用の副業の料金相場は時給1,200円~3,000円程度です。
金額に幅があるのは、担当する業務やクライアントによって料金が変わってくるからです。
例えば「スカウト・オファーメール送信」「面接の日程調整」といった作業であれば、時給は低め。
メール文面を自分で考える場合や、「採用戦略の立案」「面接の代行」といった業務なら、時給換算額は高くなるでしょう。
もちろん実績やスキルによっても時給は上下します。
料金相場は担当業務やスキル次第だと考えてください。
人事採用副業の年収は60万~120万円程度
副業で人事採用を担当する場合、年収は60万~120万円程度と考えておいてください。
金額に幅があるのは、業務内容や稼働時間によって収入に差がつくからです。
例えば時給1,500円で月56時間(週14時間×4週)稼働した場合、年収は100万8千円。
月額固定で働く場合には月5万~10万円程度の案件が多いため、1年間継続できれば年収60万~120万円程度となります。
難易度が高い案件だと高単価も期待できますが、そのぶん労力が増えて本業と両立が難しくなる可能性もあるので注意してください。
初めて副業する場合は、まず月5万円など少額の目標からスタートしてみるのがよいのではないでしょうか。
人事採用の副業の探し方
人事採用の副業案件を探す方法は、主に以下の2つです。
- クラウドソーシングのクラウディア
- フリーランスエージェント
なお「X(旧Twitter)」「Wantedly(ウォンテッドリー)」「LinkedIn(リンクトイン)」など、SNSで人事採用職の募集をかけている企業もあります。
ただSNSなどを使った自力営業だと、仕事したいときにタイミングよく案件を探すのが難しく、契約関係をすべて自力でやらなければいけないハードルの高さの点から、この記事では紹介しません。
それでは順番に解説していくので参考にしてみてください。
在宅案件を探すならクラウドソーシングのクラウディア
在宅でできる人事採用の副業案件を探すなら、クラウドソーシングのクラウディアを活用してみてください。
クラウディアに掲載されている人事採用の案件は、在宅勤務やリモートワーク前提のものが多いからです。
比較的簡単なオンラインアシスタント的業務の案件も多く、経験が浅い方や副業に大きな労力を割けない方でも取り組みやすいと考えられます。
実際、クラウディア内で人事に関する仕事を探していると、以下のような案件が見つかりました。
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クラウディアを利用する際には、以下の点に注意しましょう。
- 悪質なクライアントもいるので、クライアントに対する評価をチェックする
- 報酬から手数料(報酬の3~15%程度)が差し引かれる
- 簡単で報酬単価の低い案件が多い
- 好条件の案件は競争率が高くなる
クラウディアで好条件の案件を獲得して稼ぐためには、スキルや経験をしっかりクライアントに伝える必要があります。
案件応募時にライバルと差をつけるためにも、クラウディアへ登録後は案件に応募する前にプロフィールを充実させてからプロジェクト応募を行っていきましょう。
副業探しの時間が取れないなら人事専門の副業エージェントがおすすめ
副業探しの時間がない方には、人事専門の副業エージェントがおすすめ。
登録して待っているだけで、あなたの希望条件に対してスキルに見合った人事採用案件をエージェントから紹介してもらえます。
登録時にエージェントと面談を行う手間はありますが、その後は自分で副業案件を探す手間はなくなるので、仕事探しの面で時間を取られることは少なくなるでしょう。
「在宅勤務」「週2~3日の稼働でOK」「高単価」の案件を保有するエージェントも多く、好条件の副業案件を見つけやすいのもメリットです。
また契約時はエージェントが間に入ってくれるので、クライアントとのトラブルの可能性が減る点もメリットといえるでしょう。
人事以外の仕事(主にIT系)を含め幅広く扱う副業エージェントもありますが、やりたい仕事が人事採用と決まっているなら、人事案件を専門で扱うエージェントへの登録をおすすめします。
人事専門の副業エージェントには、以下のようなものがあります。
エージェント | 特徴 |
---|---|
人事プロパートナーズ | ITプロパートナーズが運営。高単価の案件が多い。有名企業への紹介実績も豊富。求められる実務経験やスキルレベルは高いが、案件や稼働時間によっては正社員並みの収入を得ることも可能。 |
コーナー | エージェントサービスだけではなく、スカウトや応募方式でも案件を探せる。仕事の進め方などについて、経験者からのアドバイスを受けられる。 |
アールナイン | アールナイン社員と副業ワーカー(パートナー)がチームになって案件を進めるのが大きな特徴。個人プレーがないため安心して仕事に取り組める。 |
Carry Up | スタートアップ企業の人事職に特化したエージェントサービス。スタートアップ人事経験者からのサポートや、クライアントからの定期的なフィードバックを受けられる。 |
例えば人事プロパートナーズには以下のような案件がありました。
仕事内容 | 報酬・条件 |
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設エンジニア採用業務(スカウト送付、エージェント新規開拓、エージェントコントロール) |
|
採用広報(採用資料作成、採用ブランディング) |
|
副業エージェントで案件を紹介してもらう手順は以下の通りです。
- 副業エージェントに登録する
- コンサルタントと面談する
- 案件を紹介してもらい、応募
- クライアントと面談し、双方が折り合えば契約
副業エージェントでは未経験OKの仕事も扱っていますが、基本的には経験が浅いと案件を紹介してもらえない可能性が高くなります。
そのため本業で人事として経験を積んだり、クラウドソーシングのクラウディアで実績を積み重ねたりしてから登録するのがおすすめ。
「副業で採用という責任の重い仕事をするのは自信がない」という方は、「コーナー」「アールナイン」「Carry Up」など、サポート体制が充実したエージェントを選んでみてはいかがでしょうか。
人事採用担当者・経験者が副業をするメリット
人事採用担当者・経験者が副業するメリットを紹介します。
- 収入が増える
- スキルアップできる
順番に解説するので参考にしてみてください。
副業で働いた分や納品分に応じて収入が増える
副業なら働いた分や納品した分に応じて報酬を得られます。
一方本業で昇給していくには時間がかかります。
「頑張りが正当に反映されない」「会社の業績が悪く、頑張っても収入増につながらない」と、不満を感じている人もいるかもしれません。
本業の収入に不満がある方や、収入を増やしたいと考えている方は、副業を検討してみてはいかがでしょうか。
スキルアップへとつながる
スキルアップへつながるのも、人事採用の副業をするメリットのひとつです。
本業では未経験の業務内容や別業界・業種の採用活動に携わることで、これまでに知り得なかった知見を得られたりします。
本業の中で新しい仕事へ取り組みたいからと異動や業務内容の変更を希望しても、会社都合でなかなか希望が通らなかったりします。
しかし副業なら未経験の案件を選んで飛び込むことで、新たなスキルや経験を増やすことも十分可能です。
また他業界の人事担当者と交流を持てることで、「新たな視点」や「本業に活かせるヒントやアイディア」を得られる可能性もあります。
未経験の分野に挑戦して経験を積み、能力を伸ばしたい方にも副業はおすすめといえるでしょう
人事採用担当者・経験者が副業をするデメリット
人事採用担当者・経験者が副業するデメリットを紹介します。
- 確定申告・住民税の申告が必要になる
- 本業とのバランスをとる必要がある
順番に解説するので参考にしてみてください。
確定申告・住民税の申告が必要になる
副業して所得が増えると、確定申告または住民税の申告が必要になります。
副業で得た所得に関して、以下のようなルールがあるからです。
- 副業で年間20万円以上の所得を得たら確定申告が必要(確定申告すると住民税の申告も同時に行われる)
- 副業での所得が年間20万円以下でも、自治体への住民税の申告は必要
ちなみに所得とは、「副業で得た収入」とイコールだとは限りません。
副業で得た収入から、副業するためにかかった経費(交通費、参考書籍の購入代など)を引いた額が所得となります。
副業で所得を得たら、金額に関わらず「確定申告」または「住民税の申告」が必要になると認識しておきましょう。
本業とのバランスをとる必要がある
業務内容に関わらず、副業する場合には本業とのバランスをとる必要があります。
副業にのめり込みすぎることで、本業をおろそかにしてしまう可能性もあるからです。
また本業と副業をこなして休みが少なくなると、家族と過ごす時間が減ったり心身に不調をきたしたりすることもあるので注意してください。
人事採用は責任の重い仕事だけに、副業だからといって適当な気持ちではこなせません。
そのためたくさんの仕事を受けすぎると、「時間がないけど、どれも手抜きできない」とキャパオーバーになってしまいかねません。
「こなせない仕事量の案件は断る」「本業の稼働時間に食い込まない仕事を選ぶ」など、本業とのバランスに気を付けて、無理なく副業に取り組みましょう。
人事採用の副業に関するよくある質問
人事採用の副業に関するよくある質問を紹介します。
- 在宅でもできる人事採用の副業案件はありますか?
- 経験したことがない業務にも挑戦可能ですか?
在宅でできる人事採用の副業案件はありますか?
在宅でできる人事採用の副業案件はあります。
メール送信などの業務は在宅でもできますし、採用活動をオンラインに移行している企業も多いからです。
「説明会会場や面接会場に移動するのがしんどい」「移動に時間や交通費がかかるのはイヤ」という方でも、人事採用の経験を活かして副業できます。
クラウドソーシングでも人事系の副業エージェントでも在宅案件は多いので、希望条件で検索や相談をしてみましょう。
経験したことがない業務にも挑戦可能ですか?
経験したことない業務にも、副業で挑戦できます。
例えば「スカウトメールの送信」「面接の日程調整」といった業務については、未経験で任せてもらえることもあります。
「エンジニアとしての勤務経験があれば、人事経験がなくてもエンジニア採用の業務を任せる」といった募集もあります。
ただ副業人材については基本的に経験者・即戦力を求める企業が多いため、挑戦したい業務によっては、未経験ではなかなか案件を受注できないこともあるので注意してください。
「挑戦はできるが、業務内容によっては契約にこぎつけるまでのハードルが高い」と考えておくのがよいでしょう。
まとめ
人事関連のスキルは汎用性があり、本業とは違う業種でも副業可能です。
新卒採用・中途採用ともに採用活動の多くをオンラインに移行している企業も多いため、在宅で取り組める副業案件も多数あります。
副業に割ける時間が少ないなら、クラウドソーシングのクラウディアで「スカウトメール送信」「求人票作成」「資料作成」などの業務を探すのがおすすめ。
スキルアップを目指すなら、副業エージェントで「採用戦略立案・採用コンサル」などの高単価案件を探しましょう。