医師資格を活かせる副業!在宅でもできるおすすめの副業と注意点を解説

医師の方の中には副業を検討しているものの、「副業しても大丈夫なのか」「医師ができる副業にはどんな種類があるのか」がわからず、悩む人もいるのではないでしょうか。

結論から言いますと、医師でも副業はできます。

非常勤の医師を求めている医療機関は多いですし、診療以外にも「医師だからできる副業」は豊富に取り揃っています。

副業は、「キャリアアップ」「新たなやりがい・生きがいの発見」「収入アップ」などにつながる可能性もあって、むしろおすすめといえるでしょう。

医師免許を活かした副業であれば、短時間で多くの収入を得られる可能性も高いです。

この記事では「副業できるか知りたい」「おすすめの副業を知りたい」と考えている医師向けに、「副業の具体例」や「注意点」を解説します。

最後まで読んでいただければ、「自分に適した副業」や「副業の注意点」がわかり、副業開始に向けて動き出せるようになっているはずです。

医師免許を活かせる副業がおすすめな理由

医師免許を活かせる副業がおすすめな理由

医師免許がなくてもできる副業(投資やアフィリエイトなど)に取り組む方もいますが、おすすめは「医師免許を活かしての副業」です。

「医師免許を活かせる副業」をおすすめする理由は以下の通りです。

  • 本業の経験が活かせるので、失敗・挫折しにくい
  • 本業のスキルアップにつながる可能性がある
  • 「新たに専門知識を勉強する」など、初期投資の必要がない
  • 高待遇が期待できる

いうまでもなく医師免許は希少性・難易度の高い資格であるため、医師免許が必要な仕事の時給・報酬は高くなりやすいです。

また本業を活かせる副業なら、新たな投資(学習や設備購入など)が必要ないので、始める際の初期コストも少ないです。

そのため「医療関係以外でやりたいことがある」「趣味を活かした副業がしたい」という思いがある方以外は、医師免許を活かす副業がおすすめといえるでしょう。

医師免許を活かしたおすすめの副業5選

医師免許を活かせるおすすめの副業は、以下の5つです。

  • 定期非常勤
  • スポットアルバイト
  • 医療系セミナーの構成/レクチャー
  • オンライン診療・健康相談
  • 医療系WEB記事の執筆/監修

それぞれのメリット・デメリットを紹介していくので参考にしてみてください。

定期非常勤

まずは「定期非常勤」として働く方法があります。

定期非常勤とは、勤務先とは別の施設で定期的に勤務する副業を指します。

仕事内容は勤務先の施設・医療機関によってさまざまですが、「通常の診察業務」を任されるのが一般的です。

医師の副業として、思いつきやすく取り組みやすい方法だといえるでしょう。

定期非常勤をおすすめする理由は、安定して副業収入を得られるからです。

定期非常勤のメリット・デメリット・始め方をまとめました。

メリット
  • 安定して副業収入が得られる(時給10,000円~)
  • 幅広い症例に触れるので、スキルアップにつながる
デメリット
  • 「常勤医師扱い」にならないよう、同一施設での勤務時間を1週間32時間未満におさめる必要がある
  • 勤務曜日・時間が固定される
  • 在宅ワークはできない
始め方の例 医師用の求人・アルバイトサイトに登録して募集を探す

定期非常勤の副業は、安定的に収入を得たい方や、毎週同じ曜日・時間に空きがある方におすすめです。

スポットアルバイト

副業では定期非常勤ではなく「スポットアルバイト」と呼ばれる働き方も可能です。

スポットアルバイトは、限られた期間だけスポット(単発)で勤務する働き方を指します。

たとえば、「年末年始」「大型連休」「夏休み期間」「常勤医師の休暇中」などが挙げられます。

業務内容は「常勤医師不在時の代診」が中心です。

スポットアルバイトをおすすめする理由は、休日や空き時間が不定期でも副業できること。

またスポットアルバイトを募集する施設は「急募」で医師を探していることが多いため、報酬・時給が高くなる傾向にあるのもメリットといえるでしょう。

スポットアルバイトのメリット・デメリット・始め方をまとめました。

メリット
  • 時給が高い(当直1回で10万円程度のことも)
  • 本業とのスケジュール調整がしやすい
  • 幅広い症例に触れるので、スキルアップにつながる
デメリット
  • 都合のよい日程での募集がない可能性もある
  • 毎回勤務先や仕事内容が変わる
  • 半日~数日は勤務する必要がある
  • 在宅ワークはできない
始め方の例 医師用の求人・アルバイトサイトに登録して募集を探す

スポットアルバイトは「さまざまな医療機関で診療してみたい」「定期的に副業する時間や体力はない」という方におすすめです。

医療系セミナーの講師/レクチャー

医療系セミナーの講師やレクチャー(講師役)の副業もおすすめです。

企業・製薬会社からの求めに応じて、医師としての専門知識や経験を伝えるお仕事ですね。

おすすめする理由は、本業の知見を活かせるほか、セミナーを通して知名度を獲得できる可能性があるからです。

知名度があがることで、「新たなセミナー依頼」「書籍の執筆」など、次の仕事につながる可能性も高まります。

医療系セミナーの講師/レクチャーのメリットとデメリット・始め方をまとめました。

メリット
  • 医師としての専門知識・経験を活かせる
  • 「論文・書籍を発表している」「注目分野の研究を行っている」などの場合は報酬が高額になる傾向
  • 知名度があがる
  • 高額の報酬を得られる可能性(2時間10万程度のことも)
デメリット
  • セミナー資料作成に労力がかかる
  • トークスキル・コミュニケーションスキルが求められる
  • 専門知識・実績がないと、企業・製薬会社から依頼されにくい
始め方
  • つながりのある企業・製薬会社からの依頼を待つ
  • 自身でセミナーを企画し、会場を手配して集客する

なお自身でセミナーを主催する場合には集客スキルが必要で、参加者が集まらなければ赤字になる可能性もあります。

そのため副業として気楽なのは、企業からの依頼に応じて講師を務めるパターンです。

オンライン診療・健康相談

オンライン診療・健康相談のアルバイトも医師の副業として注目されています。

オンライン診療・健康相談とは、Zoomなどのオンライン会議システムを利用し、オンラインで診察・処方をおこなうことです。

自由診療を行うクリニック(AGA、美容皮膚科など)や睡眠障害外来・禁煙外来などで、オンライン診療の導入が進んでいます。

オンライン診療・健康相談は在宅でできるため、医師の副業として人気が高まっています。

オンライン診療・健康相談のメリット・デメリット・始め方をまとめました。

メリット
  • 在宅ワークが可能
  • 住んでいる地域に関係なく仕事できる
  • 勤務時間の自由度が高い(夜遅くに勤務できるなど)
  • オンライン診療のスキルを磨ける
デメリット
  • 競争率が高いため、採用されない可能性もある
  • パソコン・Webカメラ・安定したインターネット回線が必要
始め方 医師用の求人・アルバイトサイトに登録して募集を探す

「副業には興味があるけれど、副業先への移動時間がネック」と考えている方には、オンライン診療のアルバイトがおすすめです。

医療系WEB記事の作成/監修

医療系WEB記事の作成/監修もおすすめです。

誤った医学情報を掲載したネット記事が大きな社会問題となり、近年ネットメディアでは「医療・健康関連の記事は医師に執筆・監修してもらう」のが一般的になりつつあります。

「看護師」「薬剤師」「理学療法士」「管理栄養士」などのコメディカルが監修者を務めるケースも多いですが、重宝されるのはやはり医師です。

記事執筆や監修は場所や時間を問わず行えるため、副業としておすすめできます。

記事執筆と記事監修の違いをまとめました。

記事執筆
  • 自ら医療系・健康系・美容系などの記事を執筆する
  • 単価は1文字3~10円以上(難易度による)
  • 記事に「執筆者」として氏名・経歴や顔写真が掲載される
記事監修
  • ライターが執筆した記事に誤りや誤解を与える表現がないかチェックする
  • 報酬は1記事5,000~50,000円程度(難易度・文字数による)
  • 記事に「監修者」として氏名・経歴や顔写真が掲載される

記事監修記事執筆のメリット・デメリット・始め方もまとめましたので、参考にしてください。

メリット
  • 報酬の交渉がしやすい
  • 在宅ワークが可能
  • スキマ時間で仕事できる
  • ライティングスキルが身につく(執筆を行う場合)
デメリット
  • 自力で案件を探すのが難しい
  • 記事執筆の時給換算額は、診療系の副業に比べると低い
始め方
  • つながりのあるネットメディア関係者からの依頼を待つ(製薬会社・医療器具メーカーがメディアを運営しているケースも多い)
  • 医師キャスティングサービスに登録して案件を探す
  • クラウドソーシングに登録して案件を探す

記事執筆の時給換算額は5,000円程度からで、診療系の副業に比べると低い傾向にあります(それでも一般的なWebライターに比べるとかなり高めの報酬です)。

そのため「どうしても自分の言葉で記事を書きたい」という方以外は、監修のほうがおすすめ。

ただし記事監修はコネ・紹介で依頼されるケースも多いため、自力で案件を探すのは難易度が高くなっています。

コネがない場合は、『クラウディア』などの医師キャスティングサービスに登録して、案件を探したり紹介してもらったりするのがおすすめです。

なお『クラウディア』のキャスティングサービスでは、記事執筆・監修のほか、商品監修の案件も扱っています。

『クラウディア』のキャスティングサービスに連携を希望される先生は、プロ人材としての高単価副業サービス、クラウディアPROにご登録ください。

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医師免許に依存しない副業例

医師免許に依存しない副業例

医師だからといって、「医師免許を活かせる副業しかできない」というわけではありません。

医師免許に依存しない副業例を2つ紹介します。

  • 投資
  • アフィリエイトなどの広告収入

詳しく解説してくので参考にしてみてください。

投資

医師免許に依存しない副業のひとつめは、各種の投資です。

例えば「不動産の家賃収入」「株の配当金収入」などが挙げられます。

投資でも「FX」や「株式のデイトレード」などは、自身でこまめに値動きをチェックする必要があるので、忙しい医師の副業としてはあまり向いていません。

また、値動きが激しいことから運用リスクも高い面からもおすすめできません。

医師が副業として投資を考えるのであれば、「長期投資」「待つタイプの投資」「専門家やAIに任せられる投資」などに絞られるでしょう。

おすすめの投資と始め方を紹介します。

配当金や長期での値上がりを狙う株式投資・J-REITなど 証券会社に口座をつくり、「株式」「J-REIT」「インフラファンド」などを購入する。
投資信託 証券会社や銀行で投資信託を購入する。
ロボアドバイザー ロボアド運営会社で直接口座を開設するか、ロボアドと提携している銀行・証券会社を通じて申し込む。
不動産投資 物件を購入して賃貸管理会社に管理を任せる。「不動産小口化商品」「不動産投資型クラウドファンディング」なら物件を持たない投資も可能。
投資型クラウドファンディング クラウドファンディングサービスに登録し、資金を必要としている会社・プロジェクトに貸し付けを行う。

投資のメリット・デメリットをまとめました。

メリット
  • 在宅でできる
  • 投資の経験・知識が身につく
  • 不労所得を得られる可能性がある
デメリット
  • 初期費用がかかる
  • 元本割れする(損する)可能性がある
  • 事前にある程度の勉強が必要

最初の「物件・銘柄の選定や購入」「利用するサービスの選定」「賃貸管理会社の選定」などに労力がかかるものの、一度仕組みを作ってしまえば、時間や手間が取られない点は魅力といえるでしょう。

医師の副業として、「投資はマイナスになるリスクもある」ことを十分に理解できた方のみ考えてみてはいかがでしょうか。

アフィリエイトなどの広告収入

「アフィリエイト」「Google AdSense」「YouTube」などで広告収入を得るのもおすすめ。

パソコン一台あれば、場所を選ばず作業できるため、ワークライフバランスがとりやすい副業だからです。

広告収入を得る方法をいくつか紹介します。

アフィリエイト アフィリエイトサービス(ASP)に登録し、掲載されている商品・サービスを自分のサイト・ブログで紹介する。ブログの読者が商品を購入すると、企業からサイト運営者に成果報酬が支払われる。楽天やAmazonが提供しているアフィリエイトプログラムもある。
Google AdSense 自身のブログやサイトにGoogle広告を掲載する。広告が表示・クリックされた回数に応じて収益が発生する。
YouTubeチャンネル運営 YouTube動画を掲載し、再生前・再生中・再生後に表示される広告から収入を得る。

閲覧・視聴され続けるヒットコンテンツをつくれたら、継続的な収益も見込めます。

アフィリエイトをはじめとする広告収入のメリット・デメリットをまとめました。

メリット
  • 在宅でできる
  • 時間に縛られないためワークライフバランスがとりやすい
  • 不労所得を得られる可能性がある
デメリット
  • コンテンツ作成の専門知識が必要
  • 収益化できるまでに時間がかかる
  • 収入が不安定

アフィリエイトやYouTubeチャンネル運営に資格は必要ありません。

しかし医師としての経験・専門知識を活かせば、他のアフィリエイターやYouTuberとの差別化がしやすいでしょう。

専門知識・経験を正しくわかりやすく伝えることで、「読者・視聴者」「患者・家族」「医師になりたい学生」の助けになれるというやりがいもあります。

実際にブログやYouTubeチャンネルを開設している医師は多いですね。

医師による「登録者数10万人超えの人気YouTubeチャンネル」をいくつか紹介しますので、気になる方はチェックしてみてください。

医師のYouTubeチャンネル例

  • 友利新 / 医師「内科・皮膚科」(チャンネル登録者数:78.1万人)
  • ドクターハッシー/内科医 橋本将吉(チャンネル登録者数:56.1万人)
  • 精神科医・樺沢紫苑の樺チャンネル(チャンネル登録者数:41万人)
  • 精神科医がこころの病気を解説するCh(チャンネル登録者数:38.8万人)
  • すごいエビデンス治療 / 整形外科医 歌島大輔(チャンネル登録者数:13.2万人)
  • ドラゴン細井featアマソラクリニックch(チャンネル登録者数:11.8万人)

なお「YouTubeの企画はできるけれど、動画撮影や編集が難しそう」という方は動画撮影や編集のみフリーランスに任せることも可能。

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医師が副業をする際の注意点

医師が副業をする際には、以下のような注意点もあります。

  • 初期研修医は副業が禁止されている
  • 公立病院勤務の医師も原則副業禁止
  • 必ず勤務先へ「副業OKか」の確認をとる
  • 本業に支障のない程度の副業にとどめる
  • 副業収入が一定額を超えたら確定申告が必要

順番に解説していくので参考にしてみてください。

初期研修医は副業が禁止されている

初期研修医は副業が禁止されているので注意しましょう。

医師法で「初期研修医は臨床研修に専念しなくてはいけない」と定められているからです。

厚生労働省のQ&Aでは「研修期間中に診療のアルバイトをすることはできません」とされているので、「診療のアルバイト以外なら大丈夫なのでは?」と考える方もいます。

しかし実際には、診療以外のアルバイトも禁止されています。

なお後期研修医(専攻医)は医療機関でのアルバイトが可能です。

「研修医だけれど副業していいのかな?」と迷った際、まずは勤務先に確認することをおすすめします。

公立病院勤務の医師も原則副業禁止

公立病院勤務の医師については、研修医でなくても副業が禁止されています。

公立病院の勤務医や警察医は公務員であり、地方公務員法により副業・アルバイトが禁止されているからです。

違反すると懲戒処分を受けるので十分に注意してください。

2018年には、徳島県職員である医師(へき地医療を担うため県内診療所などに勤務)が民間病院でアルバイトしていたとして懲戒解雇されました。

※参考:徳島県職員の医師を免職、バイトで3800万円稼ぐ(日本経済新聞)

なお独立行政法人や国立大学病院の医師については、非公務員化しています。

「県立○○病院」という名前でも、地方独立行政法人が運営している場合もあるので注意が必要です。

公的病院で勤務している方はまず「自分は公務員なのか」の確認からはじめていきましょう。

必ず勤務先へ「副業OKなのか」の確認をとる

副業する場合には、勤務先に「副業してよいか」の確認をとりましょう。

勤務先の病院に「副業を禁止するルール」があるかもしれないからです。

規定に違反すると「懲戒処分」を受ける可能性もあるので注意しましょう。

また副業自体が禁止されていなくても、副業開始にあたり書類提出などの手続きが必要になるケースもあります。

医師の副業は珍しくありませんし、法律上も禁止されていませんから、勤務先に隠す必要はありません。

副業することを勤務先に隠さず、あらかじめ相談してから取り組んでいきましょう。

本業に支障がない程度の副業にとどめる

副業する場合には、本業に支障が出ない程度にとどめましょう。

副業の負担が大きく疲労がたまるに比例して、業務上の判断ミスなどにつながるリスクも高まるからです。

副業の内容が難しくなくても、移動に時間をとられたり、睡眠時間が減ってしまったりと、予想以上に体力を消耗します。

また副業に熱中しすぎて本業がおろそかになると、勤務先での評価が下がってしまう可能性も考えられます。

副業を行う際は、本業とのバランスを考えながら取り組んでいきましょう。

副業収入が一定額を超えたら確定申告が必要

副業収入が一定額を超えたら、確定申告が必要です。

確定申告を忘れると、ペナルティを課せられる可能性があります。

以下のような場合には確定申告が必要となりますので注意してください。

  • 給与以外の所得(副業で得た所得)が年間20万円を超える
  • 複数の勤務先があり、「年末調整されない金額」と「その他収入額」の合計が年間20万円を超える
  • 主な勤務先から得る収入が2,000万円を超える
所得とは…

収入から必要経費を引いた額。例えば広告収入30万円を得た場合、収入を得るためにかかった費用(コンテンツの制作費用など)が20万円だと、所得は10万円となる。

なお副業収入が多い場合は、個人事業主になって青色申告したほうが節税になります。

勤務医でも開業届を提出して個人事業主になることは可能ですので、副業がメインのワークスタイルになる方は、ぜひ検討してみてください。

なお青色申告で節税する場合には、「複式簿記での記帳」や「帳簿の保管」が必要です。

「記帳なんてやったことがない」「事務手続きが煩雑」という方は、税理士などの専門家に外注するのもよいでしょう。

クラウドソーシングを通じて「記帳や事務作業を代行してくれるアシスタント」を探すこともできます。

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医師が副業をする際によくある質問(Q&A)

医師が副業をする際によくある質問(Q&A)を紹介します。

疑問、質問等がある場合は、ぜひ参考にしてみてください。

医師の副業に関する医師会や学会のガイドラインは存在する?
医師会や学会による明確な「副業ガイドライン」はありません。

医師の副業については、職場の就業規則などで規定されているからです。

副業に関するガイドラインとしては、医師に限ったものではありませんが、厚生労働省が策定した「副業・兼業の促進に関するガイドライン」があります

参考:厚生労働省 副業・兼業の促進に関するガイドライン
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000192188.html

また2024年4月からは、医師の働き方改革の新制度が施行されています。

医師の働き方改革の概要
医師の長時間労働や労務管理の不十分さを改善するための制度。労務管理の徹底と労働時間の短縮により、医師の健康確保を目指す。医師にも時間外労働の上限規制が課せられ、時間外労働時間は「常勤」「副業」「兼業」で合算される。ただし宿日直許可を取得している病院などで働く場合、許可されている時間帯の宿日直は原則勤務時間に入らない。

参考:厚生労働省 医師の働き方改革
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/ishi-hatarakikata_34355.html

そのため副業をしたい場合には、職場の就業規則を確認し、働き方改革の制度に則って働く必要があります。

医師免許を使った副業でトラブルになりやすいケースは?
医師免許を使った副業でトラブルになりやすいケースの例を紹介します。

  • 本業の勤務先と競合関係にある医療機関で副業してしまった
  • 医師法違反の可能性がある不適切なオンライン診療をさせられた
  • 守秘義務に反してしまった

副業OKの病院でも、就業規則で「勤務先と競合する医療機関での勤務は認めない」とされているケースがあります。

本業の勤務先とのトラブルになる可能性があるので、就業規則に違反しないよう注意が必要です。

また最近はオンライン診療の副業も多く募集されています。

ただ「チャット機能のみを用いた診療は、医師法違反の可能性がある」と指摘されており、オンライン診療の副業でトラブルに巻き込まれてしまう可能性も。

トラブルを避けるためには、適切な運営をしている医療機関を選ぶことが重要です。

また副業先でも患者情報に関する守秘義務は適用されます。

副業でのトラブル防止のためには、「本業のルール確認」「安心して副業できる医療機関を選ぶ」などの注意が必要となります。

医療以外の副業で”医師”の肩書を使ってもいいですか?
医療以外の副業で、医師の肩書を使っても構いません。

「セミナーの講師」「記事執筆や監修」では、医師の肩書を使うことで信頼感が増しますし、実際に医師の肩書を使って副業している先生も多くなっています。

医師の肩書を使って記事監修などをする場合には、プロフィール内で勤務先の名前が出ることも多いので、「勤務先の名前が出ることは問題がないか」も確認しておくと、安心できます。

不安な場合は勤務先の人事担当者などに確認しましょう。

医師免許を活かした副業で”名義貸し”と見なされるのはどんなケース?
医師の名義貸しと見なされるのは、以下のようなケースです。

  • 訪問していない事業所の産業医として届け出がされている
  • 勤務していないクリニックの管理者になっている
  • 実際には関与していない商品・サービスに対して、監修者や推薦者として名義を提供する

つまり「勤務や監修の実態がないのに、名前だけ貸している」のは、名義貸しです。

例えば管理者の名義を借りたクリニック側は、医師免許が必要な薬剤発注などの際に、名義貸しをしている医師の名前を使います。

名義貸しだけで月に数万円の報酬を提示されることもあり、「副業したいが、時間がない」という先生方には、魅力的にうつるかもしれません。

しかし「名義を貸しているクリニックが医療事故・医療過誤を起こした」「スタッフからの内部告発で名義貸しが発覚した」などの場合には、名義上で管理者となっている医師が責任を問われる可能性があります。

クリニックに名義貸しをしていたとされる医師が書類送検されたケースもありますので、名義貸しはやめましょう。

医師としてのSNS発信は副業に含まれる?収益化との関係は?
SNSでの情報発信については、副業とは判断されないこともあります。

「プライベートな投稿」「医師仲間や患者さんとのコミュニケーション」などが目的で、収益化を目指していないのであれば、副業とは言えないからです。

ただし以下の場合は副業と見なされる可能性が高くなります。

  • アフィリエイトやプロモーションで収入を得ている
  • SNSで物販している
  • アカウントの「中の人」として、運営者からSNS運用の報酬を受け取っている

本業以外で収入を得るための活動が副業です。

そのため「収益化目的のSNS発信」「趣味の延長線上を超えて収益化されているSNS運用」は、副業と言えます。

医師が副業としてYouTubeチャンネルを始める場合、何に注意すべきですか?
YouTubeチャンネルで収益化に成功している医師も多いことから、YouTubeチャンネル開設に興味をもっている先生も多いでしょう。

医師としての経験・知識を活かして、初期費用ほぼゼロから始められるYouTubeチャンネル運営は、魅力的な副業です。

ただ医師が副業としてYouTubeで動画を投稿する場合、以下のような点に注意しましょう。

  • 患者さんの情報を漏らすのはNG
  • 医療情報についての参考論文があるなら、出典を明示する
  • 不正確な情報を投稿しない
  • 個人差のある内容を、一般論であるかのように紹介しない

また医師かどうかに関わらず、「著作権・肖像権を守ること」「収益化を目指す副業YouTuberなら、職場の許可を得ること」にも注意が必要です。

医師に対して寄せられる信頼は大きいので、誤った医療情報を広めてしまうと、健康被害やいわゆる「炎上」の可能性も出てきます。

医師としてYouTubeへの投稿を行う場合、「間違った医療情報」「不確かな医療情報」を投稿しないよう、細心の注意が必要です。

医師が副業としてスタートアップ企業に関わるのは問題ありませんか?
医療系スタートアップをはじめ、「顧問」などとして医師を引き入れたいスタートアップ企業は多くあります。

社会的なインパクトが大きくチャレンジングな事業内容のスタートアップであれば、副業にやりがいも感じるでしょう。

企業が成功すれば、ストックオプションなどで期待できる収入も大きくなります。

医師が副業としてスタートアップ企業に関わることは、問題ありません。

「スタートアップだからダメ」というルールはないからです。

ただスタートアップ企業であるかどうかに関わらず、「勤務先と競合する事業」「名義貸し」「本業に影響するほどの仕事量」であれば問題になるので、注意しましょう。

医師が副業する際に保険(賠償責任保険など)はどうなる?
副業先で診療を行う場合に気になるのが、損害賠償や保険についてではないでしょうか。

副業して複数の勤務先ができる場合には、ご自身で医師賠償責任保険に加入することをおすすめします。

本業の勤務先で病院賠償責任保険(勤務医師包括担保特約)を契約していても、副業先での医療事故・医療過誤はカバーされないからです。

そのため副業する場合には、「日本医師会」「民間医局」などを経由して、副業先での診療もカバーされる医師賠償責任保険に加入することをおすすめします。

参考:日本医師会 医師賠償責任保険制度
https://www.med.or.jp/doctor/sonota/sonota_etc/003368.html

参考:民間医局 医師賠償責任保険
https://www.doctor-agent.com/service/insurance

なお一般的な医師賠償責任保険は、美容目的の医療行為(美容医療)をカバーしていません。

そのため副業先で美容目的の医療行為を行う場合には、美容医療・医師賠償補償制度への加入がおすすめです。

参考:一般社団法人日本美容医療リスクマネジメント協会 美容医療・医師賠償補償制度
https://www.biyouiryou.jp/hoken/sejutsui_comp.html

すでにご自身で医師賠償責任保険に加入しておられる先生も、副業にあたっては今一度、現在の保険で副業が十分にカバーされるか確認しておくと安心です。

まとめ

医師が副業することは珍しくありません。

医師が効率的に副業で収入を得るには、「医療機関でのアルバイト」「医療系記事の監修」など、高報酬が期待できる「医師免許を活かした副業」がおすすめです。

副業の注意点としては、本業やプライベートとのバランスをとることが挙げられます。

向上心や責任感が強い方ほど、副業に熱心になりすぎて疲労を溜めてしまう心配があるからです。

ワークライフバランスや体調管理を大切にしながら収入を増やしたい方には、在宅でできる「医療関連記事の監修」や「オンライン診療」をおすすめします。

本業やプライベートとのバランスを第一に考えながら、「やってみたい」「スキルアップにつながりそう」と思える副業へトライしてみてはいかがでしょうか。

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