ARとは「Augmented Reality(拡張現実)」の略です。
現実世界の景色などにスマートフォンのカメラをかざすと、スマートフォンの画面上に静止画や動画で情報が表示されます。
大人気となったゲーム「Pokémon GO」や、自撮りすると自分の顔に動物の耳や鼻がついて表示されるカメラアプリ「SNOW」に使われている技術といえばわかりやすいかもしれません。
他には以下のような活用方法がされています。
- チラシにかざすと宣伝動画が流れる
- 絵やポスターにかざすと、絵が動き出す
- ポスターにかざすと、タレントやキャラクターが登場して喋りだす
ユーザーに「驚き」「楽しさ」を提供できる技術なので、商品プロモーションやイベントの一環としてAR動画作成を考えている方も多いでしょう。
そこで気になるのが「AR動画作成をどこに外注したらいいのか」ではないでしょうか。
結論から言いますと、AR動画作成におすすめの外注先は以下の2つです。
- 費用を安く抑えたいならクラウドソーシング
- クオリティの高いAR動画を求めるなら動画・映像制作会社
この記事ではAR動画作成を検討されている方向けに、「AR動画作成におすすめの外注先」「費用の目安」「外注時のコツ」を紹介します。
最後まで読んでいただければ、AR動画作成にあたって知っておくべきことがスッキリ整理できます。
AR動画作成におすすめの外注先2選&依頼方法を解説
AR動画作成の外注をお考えなら、以下の2つがおすすめです。
- クラウドソーシング
- 動画制作会社
上記をおすすめする理由と、それぞれの依頼方法について詳しく解説していきます。
安く依頼したい人向け「クラウドソーシング」
クラウドソーシングとは「仕事を依頼したいクライアント」と「仕事を受注したいワーカー(ARコンテンツクリエイター)」をマッチングするサービスです。
映像制作会社で経験を積んだ後に独立したフリーランスや、働きながら副業でARコンテンツ作成を請け負っているクリエイターが多く登録しています。
AR動画作成を安く依頼したいなら、クラウドソーシングの利用がおすすめ。
クラウドソーシングを通してAR動画作成を依頼した場合、映像制作会社よりも安価になるケースが多いからです。
個人クリエイターへの依頼ですと、「広告費」などのいわゆる「管理費」が外注費用に上乗せされないからですね。
一方でクラウドソーシングに登録している経験が浅いクリエイターへ仕事を依頼した結果、満足のいかないAR動画が作れてしまうケースもある点には注意が必要です。
そのため依頼前には外注先候補となるクリエイターの「実績」「プロフィール」「過去にクライアントから受けた評価」をしっかりチェックしましょう。
クラウドソーシングでの依頼方法は「プロジェクト方式」
クラウドソーシングでAR動画作成を外注するときには、「プロジェクト方式」の依頼が一般的となっています。
プロジェクト方式では、複数の応募者の中から依頼内容に適したクリエイターを選べるからです。
プロジェクト方式での具体的な依頼方法は以下のとおりです。
- 【クライアント側】依頼内容(作りたい動画の概要、納品形式、予算、納期など)をクラウドソーシング上に公開
- 【クリエイター側】公開されたプロジェクトに対して提案(実績紹介、約束できるクオリティなど)
- 【クライアント側】提案の中から適任者を選んで外注依頼する
高スキルのクリエイターに応募してもらうためのコツは、以下のとおりです。
- 報酬を適正価格・優良価格にする(安くしすぎない)
- 「応募者に求める条件」を明確にする
予算については、応募してきたクリエイターと相談したうえで変更もできます。
「クラウドソーシングを使うのが初めてだから、プロジェクトの書き方がわからない」という方は、他社が過去に公開した「AR動画作成の依頼内容」を参考にしてみましょう。
気になるクリエイターのアカウントへ直接依頼もできる
クラウドソーシングではプロジェクト方式のほか、気になるクリエイターのアカウントに対しての「直接依頼」も可能です。
自身のスキルを出品してクライアントからの打診を待っているクリエイターもいるからですね。
「スキルシェアサービス」に近い使い方ですね。
具体的には、クラウドソーシング内で「AR関連のスキルをもつクリエイター」を絞り込み検索で探し、相談するカタチで依頼を打診します。
予算や納期などの条件が折り合えば、仕事を依頼できます。
プロジェクトを公開したものの条件を満たす応募者が見つからない場合などは、こちら側でクリエイターを探しての直接依頼も検討してみましょう。
AR動画作成を外注できるクラウドソーシングは多く存在します。
例えば月間1,000人以上(※1)が登録しているクラウドソーシングである『Craudia(クラウディア)』なら、経験豊富なクリエイターと出会える可能性も高いです。
「できるだけ費用を抑えてAR動画作成を外注したい」「個人クリエイターに依頼したい」と考えているなら、Craudiaで有能なクリエイターを探してみましょう。
>>動画作成・動画制作が得意なワーカーのプロフィールを見てみる
クオリティの高い動画を求める人向け「動画・映像制作会社」
クオリティの高いAR動画を求めるなら、動画・映像制作会社への依頼をおすすめします。
動画制作のプロの集まりであり、AR動画の制作実績も豊富だからですね。
クリエイターの技術や人数に比例して、様々な要望に対応可能な点は、組織としてのメリットといえるでしょう。
ARコンテンツ以外の映像コンテンツに対応できる会社もあるため、VR動画やアニメーション動画の制作を考えている方にもおすすめできます。
一方で映像制作会社はクラウドソーシングサービスに比べると費用が高めなので注意してください。
ある程度まとまった予算が出せる場合におすすめの外注依頼先といえるでしょう。
動画制作会社への外注依頼方法は「まず問い合わせ」
動画制作会社への外注依頼方法は、WEB上での問い合わせから始まるのが一般的。
公式サイトに相談フォームを設置している会社が多いからですね。
もちろん電話で問い合わせや相談ができる会社もあります。
動作制作会社へのAR動画作成の発注までは、一般的に以下のように進みます。
- 【クライアント側】電話やWEBで問い合わせ
- 【クライアント側・会社側】希望内容についての打ち合わせ・見積もり
- 【クライアント側】プランを決めて発注
「映像制作会社にAR動画作成を外注したい」と考えたら、まずは気になる会社に問い合わせしてみましょう。
なお「アイミツ」「動画幹事」などを使えば、AR動画作成に対応している映像制作会社を簡単に検索できて便利です。
映像制作会社の選び方の相談にも乗ってもらえるので、「映像制作会社の探し方をアドバイスしてほしい」「自力で探す時間が惜しい」という方は利用してみてはいかがでしょうか。
AR動画作成を外注依頼する時の費用相場は数万円からスタート
AR動画作成の費用相場は「数万円~」となっています。
漠然とした相場になっているのは、作成する動画の種類や素材の準備方法によって費用がかなり異なるからですね。
例えば動画素材をクライアントが提供し、外注先では簡単な編集やBGM追加を行うだけなら数万円程度で済みます。
一方で以下のような場合には、費用は高くなります。
- アニメーションを制作する
- 動画にゲーム的な要素をもたせる
- 動画撮影を依頼する
- 動画の撮影方法が特殊(ドローン撮影、水中撮影など)
- シナリオ作成を依頼する
逆に言えば、動画素材やシナリオを自社で準備すれば費用は抑えられます。
そのためAR動画作成にかかる費用を調べる際には、まず「どんな動画をつくりたいのか」「自社でどこまで作業できるのか」を明確にしておきましょう。
AR動画作成を外注依頼する際のコツを紹介
AR動画作成を外注する前にチェックしておきたいコツを2つ紹介します。
- AR動画作成の基本計画を立てる
- 外注先の実績・得意ジャンルを確認する
上記のコツをおさえておくことで、外注依頼の失敗を防ぐことができますよ。
1.AR動画作成の基本計画を立てる
まずはAR動画作成の基本計画を立てましょう。
完成形までの計画をしっかり練ることで、ニーズに合った外注先を探しやすくなるためです。
クラウドソーシングや映像制作会社の比較サイトでも、希望の外注先を見つけやすくなるでしょう。
具体的には、以下のような内容を決めておきます。
- AR動画作成の目的(顧客体験価値の向上、わかりやすい情報発信など)
- 活用シーン(AR仕掛け本、参考書の解説動画、クーポン配布など)
- ターゲット
- 予算
- 納期
- AR動画のイメージやストーリー
- AR動画の種類(トラッキング動画/クロマキー動画)
なおトラッキング動画とクロマキー動画の動画の違いは以下のとおりです。
トラッキング動画 | ARマーカー(AR動画・コンテンツを表示させる発端になる印)となる写真やイラストに張り付いたように表示される動画です。ARマーカーとなるポスターやチラシに動画が埋め込まれているように見えます。静止画が動き出すような演出も可能。美術展などでも活用されています。 |
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クロマキー動画 | 特定の色を透過させる動画です。スマホカメラに写っている背景と作成した動画が融合して見えます。現実世界に仮想の生き物が存在しているかのような表現が可能です。具体例としては「Pokémon GO」「SNOW」などが挙げられます。 |
外注先との打ち合わせをスムーズに進めるためにも、計画の内容を企画書としてまとめておきましょう。
2.外注先の実績・得意ジャンルを確認する
外注先の実績や得意ジャンルの確認もしておきましょう。
クリエイターや企業別で、得意分野や実績豊富なジャンルが異なるからですね。
例えば「商品・通販カタログの実績が豊富」「エンタメ系に強い」などの特徴があります。
同業他社や同ジャンルでのAR動画作成実績が豊富であれば、安心して任せられますよね。
なおAR動画作成ができる外注先の中には、動画作成のほか「AR動画を表示させるための仕組みづくり」から依頼できるところもあります。
ARを表示させる仕組みとしては、主に以下の3つがあります。
ビジョンベースAR (マーカー型) |
マーカーとなる写真やイラストを専用アプリなどで読み取り、動画などのデジタルコンテンツを表示させる。 |
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ビジョンベースAR (マーカーレス型) |
専用アプリなどで空間や物体を認識・分析し、マーカーなしでデジタルコンテンツを表示させる。活用の具体例は「家具の設置シミュレーション」「バーチャルメイク」など。高度な映像解析技術が求められる。 |
ロケーションベースAR | 位置情報をもとにデジタルコンテンツを表示させる。「ポケモンGO」でポケモンを発見する際には、ロケーションベースARの仕組みが使われている。GPSの精度に依存する。 |
「マーカーレス型やロケーションベースARには対応していない」といった外注先もありますので、ARのシステムづくりも依頼したい場合は注意しましょう。
AR動画作成を外注するメリットをチェック
AR動画作成を外注依頼した場合のメリットを紹介します。
動画のクオリティを担保できる
AR動画作成を外注依頼するメリットのひとつめは、動画のクオリティを担保できることです。
実績・ノウハウが豊富なプロに依頼するため当然といえるでしょう。
素人が自力でAR動画を作る場合には、イチから「動画撮影・編集」「アニメーション制作」などの知識を身につけなくてはいけません。
また「どういった動画なら、ユーザーに感動や驚きを与えられるか」という視点も学ぶ必要があります。
動画編集やアニメ制作に慣れている人なら別ですが、素人が見よう見まねでやってみてもプロのクオリティには達しないことがほとんどです。
ビジネス利用のためのハイクオリティなAR動画が必要なら、動画のプロに依頼することをおすすめします。
自分で機材・ソフトを揃える必要がない
クオリティの高い映像を作成しようと思うと、機材やソフトの購入費用が高額になることもあります。
自分で撮影機材やソフトを揃える必要がないのも、外注のメリットです。
またどの機材やソフトを購入するのかも慎重に検討する必要があり、手間がかかります。
機材選定や購入の手間を省きたいなら、やはり外注が便利といえるでしょう。
活用方法のアドバイスを受けられる
初めてAR動画を作成した場合、「作成したコンテンツを十分に活用できていない気がする」などと悩むこともあるでしょう。
作成したAR動画の活用方法についてアドバイスを受けられるのも外注するメリットです。
動画作成だけではなく「ARコンテンツの導入」や「ARの活用方法」についてのノウハウをもつ外注先も多いからですね。
動画制作実績が豊富で活用方法の相談に乗ってくれる外注先なら、ARの仕組みづくりや活用についても安心して任せられます。
初めてARコンテンツを作成するなら、サポートが充実している外注先を選ぶといいでしょう。
AR動画作成を外注するデメリット2つ
AR動画作成を外注することによるデメリットについても触れていきます。
外注費用がかかる
AR動画作成を外注依頼するデメリットのひとつめは、外注費用がかかることです。
プロにアウトソーシングするなら、それなりの費用がかかるのは当然ですね。
ただし外注費用がかかったとしても、総合的にみたら安く抑えられる可能性は高いです。
「AR動画作成のためにスタッフを雇う」「機材・ソフトを用意する」といった別のコストが必要なくなるからですね。
外注する場合と内製する場合の費用・労力を比較して、外注するか検討しましょう。
意思疎通の手間がかかる
外注すると意思疎通の手間や労力がかかるのもデメリットのひとつです。
いわゆるコミュニケーションコストですね。
社内で作業しているわけではないので、「外注先とすぐ連絡がとれない」「ニーズが伝わりにくい」といった問題が発生するからです。
ただし外注先とのコミュニケーション問題をできるだけ少なくする方法はあります。
- AR動画に求めるものを明確化しておく
- 企画書等で希望内容をわかりやすく伝える
- 密にコミュニケーションがとれる外注先を選ぶ
外注先とのコミュニケーションに不安があるなら、上記の方法を試してみてください。
まとめ
AR動画作成におすすめの外注先と、外注依頼する際のコツについてお伝えしました。
できるだけ安価に依頼したいのなら、クラウドソーシングの利用がおすすめです。
クラウドソーシングでフリーランスに外注依頼すれば、動画制作会社よりも費用が安くなるからですね。
「ハイクオリティなAR動画を作成したい」「動画作成だけではなく仕組みづくりも任せたい」なら、実績豊富な制作会社がおすすめです。
外注先を選ぶ際はまず自社のニーズを明確にし、ニーズに合う実績・スキルを備えた外注先に依頼しましょう。
この記事がAR動画作成の外注依頼先選びに悩んでいる方の参考になれば幸いです。