商品やサービスのプロモーションのためにVR動画作成を考えている方も多いのではないでしょうか。
奥行きを感じられ通常の動画と異なる「没入感」を得られるのがVR動画の特徴。
ゲームやテーマパークのアトラクションのほか、「観光地のプロモーション」「物件の紹介」「研修」の動画にも活かされています。
VR動画作成には360度撮影できる専用機材が必要で編集も難しいため、外注が一般的です。
そこで気になるのが「VR動画作成をどこに外注したらいいのか」ではないでしょうか。
結論から言いますと、VR動画作成の外注先は以下の2つです。
- 費用を安く抑えたいならクラウドソーシング
- クオリティの高い動画を求めるなら動画制作会社
この記事ではVR動画作成を検討されている方向けに、「VR動画作成におすすめの外注先」「費用の目安」「外注時のコツ」を紹介します。
最後まで読んでいただければ、VR動画作成にあたって知っておくべきことがスッキリ整理できます。
VR動画作成におすすめの外注先2選とそれぞれへの依頼方法
VR動画作成におすすめの外注先は、以下の2つです。
- クラウドソーシング
- 動画制作会社
外注費用を安く抑えたいならクラウドソーシング
クラウドソーシングは、「仕事を依頼したいクライアント」と「仕事を受注したいワーカー(動画作成者)」をマッチングするサービスです。
クラウドソーシングには、動作制作を行っている個人のクリエイターが多く登録。
例えば、動画制作会社で働きながらの副業や、経験を積んだ後にフリーランスに転身した人たちなどが挙げられます。
外注費用を安く抑えたいなら、クラウドソーシングの利用をおすすめします。
クラウドソーシングを通して個人のクリエイターにVR動画作成を依頼すれば、動画制作会社よりも安価になる可能性が高いからです。
個人クリエイターであれば「広告費」「管理費」などが外注費用に上乗せされないからですね。
一方でクラウドソーシングには、以下のような注意点もあります。
- 個人クリエイターだと作業量が限られる
- 経験が浅いクリエイターも登録している
個人のクリエイターの場合、仕事量が多かったり急ぎだったりする仕事依頼には対応できない可能性があるので注意してください。
また所有している機材なども限られるため、ドローンや水中カメラを使った撮影には対応できないケースも多くなります。
また動画のクオリティを落とさないために知っておくべきなのは、クラウドソーシングには経験が浅いクリエイターも登録している点です。
高スキルのクリエイターに制作してほしいのであれば、依頼前にクリエイターの実績をしっかりチェックしましょう。
なおクラウドソーシングには法人や複数クリエイターによる「チーム」も登録しています。
「VR動画作成の工数は多いが、ぜひクラウドソーシングで外注先を探したい」ということであれば、法人やチームを探してみるのもいいでしょう。
クラウドソーシングでの依頼方法は「プロジェクト方式」
クラウドソーシングでVR動画作成を外注するときには、「プロジェクト方式」で依頼するのが一般的。
クリエイターからの提案内容を比較検討したうえで、最適なクリエイターに外注できるからです。
プロジェクト方式での依頼は、以下のように進みます。
- 【クライアント側】依頼内容を公開(作りたい動画の概要、依頼したい作業範囲、予算、納期など)
- 【ワーカー側】依頼内容に対して提案(実績紹介、約束できるクオリティなど)
- 【クライアント側】適任だと考えるクリエイターの提案を採用し、外注依頼
「求める条件に合うクリエイター」「高いスキルをもつクリエイター」に応募してもらうためのコツは、以下のとおりです。
- 報酬を適正価格にする
- 「動画の内容・目的」「依頼したい作業範囲」をわかりやすく伝える
- 「応募者に求める条件」を明確に記載する
プロジェクトの書き方がわからない場合は、クラウドソーシングの中で他社が出している「VR動画作成の依頼内容」を参考にしてください。
なおVR動画作成を外注できるクラウドソーシングは多く存在します。
例えばクラウドソーシングの『Craudia(クラウディア)』には月間1,000人以上が登録しているので、経験豊富なクリエイターがプロジェクトに応募してくる可能性も高いです。
またCraudia上でVR動画作成の経験があるクリエイターやチームを検索し、直接依頼もできます。
安くVR動画作成を外注したいなら、Craudiaで外注先を探してみてはいかがでしょうか。
クオリティの高い動画を求めるなら動画制作会社
クオリティの高いVR動画を求めるなら、動画制作会社がおすすめです。
プロの集まりであり、VR動画の制作実績も豊富だからですね。
また会社としての組織力を生かした大規模なVR動画作成も可能となっていて、中には空撮や水中撮影が可能な制作会社もあります。
一方で「クラウドソーシングサービスに比べると費用が高め」なのが注意点です。
「クオリティを重視したい」「予算に余裕がある」「空撮や大掛かりな3DCG制作が必要」という場合、動画制作会社はおすすめといえるでしょう。
動画制作会社への外注依頼方法は「WEBから問い合わせ」
動画制作会社への外注依頼方法は、「まずはWEBから問い合わせる」のが一般的です。
公式サイト内に相談フォームを設置している会社が多いからですね。
具体的な相談ではなく、資料請求だけできる会社もあります。
動作制作会社へのVR動画作成の発注までは、以下のように進みます。
- 【クライアント側】問い合わせ
- 【クライアント側・会社側】打ち合わせ・見積もり
- 【クライアント側】発注
正式発注前に少額の予算でロケーションハンティングやデモ撮影ができる会社もあります。
VR動画作成が初めての場合は、デモ撮影を利用してみるのもいいでしょう。
なおVR動画作成を外注できる制作会社には、以下のようなところがあります。
- アクチュアル株式会社
- 株式会社シネマレイ
- 株式会社ユニモト
- 株式会社アイデアクラウド
- 株式会社シンボシ
- 株式会社360Channnel
- 株式会社フロンティアチャンネル
- 株式会社メディアクト
VR動画作成を外注依頼する時の費用相場
VR動画作成を外注依頼する際の費用相場を紹介します。
VR動画作成の費用相場は3~5分の動画で30万円~
VR動画作成の費用相場は長さ3~5分程度の動画で30万円~となります。
費用相場が高いのは、VR動画作成では撮影・編集ともに通常の動画作成にはない手間がかかるからです。
例えば撮影時にどの方向からもキレイに映るように光源の位置を気にしたり、撮影者を動画に映さない技術も必要です。
また360度撮影した映像のつなぎ目を処理する編集作業(ステッチワーク)には、多くの時間がかかります。
通常の動画撮影・編集よりも難しいことがわかっていただけるのではないでしょうか。
また動画の種類によっても費用相場は異なります。
とくにニーズが高い動画別に、3~5分程度のVR動画作成時の費用相場を紹介します。
不動産物件の内見用VR動画 | 30~60万円 |
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VRドローン動画 | 40万円~80万円 |
フル3DCGのVR動画 | 100万円~ |
VR動画作成を外注するには、通常の動画作成よりも費用がかかると認識しておきましょう。
費用が相場より高くなることもある
費用が相場よりも高くなるケースもあります。
撮影や編集に手間がかかる動画制作の場合、それに伴い外注費用も高くなるからです。
例えば以下のようなケースですね。
- 空撮や水中撮影を行う
- 遠方で撮影を行う
- スペックの高い撮影機材を使う
- 3DCGでキャラクターや背景を制作する
- BGMやナレーションを入れる
- テロップやポップアップをつける
- タレントが動画に出演する
とくに費用が高くなるのは3DCGの作成で、高ければ数百万円かかるケースも少なくありません。
どのような3DCGをどれくらい盛り込むかによって費用は変動します。
3DCGを検討しているなら、イメージを具体的にしてから「希望している3DCGの使い方だと、どれくらいの予算が必要か」を外注先に相談しましょう。
外注先の手間を減らせば費用は安くなる
高くなりがちなVR動画作成の外注ですが、外注先の手間を減らせば外注費用は安くなります。
工数が減れば人件費も抑えられるからですね。
具体的には以下のような工夫ができます。
- シナリオを自社で用意する
- イラスト・写真など、動画内で使う素材を自社で用意する
- 社員が出演者になる
- 近場で撮影する
- 無料の音源データを使用する
例えば動画制作会社に依頼する場合でも、「シナリオ作成」「キャラクターデザイン」などをクラウドソーシングで別途外注すれば、コストを安くできるケースも多いです。
外注費用をできるだけ安くしたい場合は、外注先の手間や経費が少なくなるような工夫をしてみましょう。
VR動画作成を外注依頼する際に抑えておきたい3つのコツ
VR動画作成を外注する前にチェックしておきたいコツを3つ紹介します。
- VR動画作成の目的を明確にする
- 外注先の実績をチェックする
- 複数の外注先候補から見積もりをとって比較する
上記理由について順番に解説していきます。
VR動画作成の目的を明確にする
まずはVR動画作成の目的を明確にしましょう。
曖昧な動機では、効果的なマーケティングやプロモーションにつながらないからです。
例えば、「同業他社が取り入れているからなんとなくマネしてみた」といった理由などです。
つまり「通常の動画ではなくVR動画が必要な理由」をきちんと説明できるようにしておく必要があります。
費用をかけてでもVR動画を作成する目的や達成したい目標が決まれば、動画内に盛り込むべき内容も明確になるはずです。
例えば「目的を達成するためには空撮を入れるのが効果的」と考えたなら、ドローンでの撮影が可能な外注先を探すことになりますね。
外注先選び方や依頼後の打ち合わせをスムーズに進めるためにも、まずは「何のためにVR動画を作成するのか」を明確にしておきましょう。
外注先の実績をチェックする
外注先の実績をチェックすることも大切なポイントです。
過去の制作実績を見返していくことで、得意な業界・技術がわかるからですね。
例えば賃貸物件のオンライン内見用VR動画を作成したいなら、不動産業界での動画作成実績がある外注先を選びたいですよね。
「結婚式場」「観光プロモーション」など、他のジャンルでも同様です。
実績豊富な外注先では動画撮影・編集のノウハウが蓄積されるため、成果物のクオリティの高さを期待できます。
また制作会社には「実写動画が得意」「CG動画が得意」といった特徴もあります。
例えばCGの作成実績が少ない制作会社ですと、CGのクオリティ低下が懸念されますね。
作成したい動画に合わせて外注先を選びましょう。
複数の外注先候補から見積もりをとって比較する
複数の外注先候補から見積もりをとって比較することも大切です。
あなたの求めるVR動画の費用とクオリティが見合っている外注先を選ぶためですね。
複数社から見積もりを取ることで、担当者のレスポンススピードやヒアリングの丁寧さもチェックできます。
具体的には、3~4社程度から同じ依頼内容で見積もりをとるのがおすすめ。
なお比較する際には、費用の安さだけで選ばないよう注意しましょう。
費用が安くてもクオリティが低ければ、VR動画作成の目的を達成できない可能性があるからです。
一方で費用が高くても「過去の実績や提案内容がイマイチ」と感じるケースもありえます。
実績豊富な外注先ほど、「クオリティに大きく影響しない部分は簡略化する」といった効率化のノウハウを有しており、低コスト・短納期に対応できたりするからです。
外注先によってコストパフォーマンスのバラつきが大きいので、慎重に検討しましょう。
VR動画作成を外注依頼するメリット
VR動画作成を外注依頼した場合の主なメリットは次の2つです。
- クオリティの高いVR動画が作成できる
- 社員に負担がかからない
上記理由について順番に解説していきます。
クオリティの高いVR動画が作成できる
VR動画作成を外注する場合には、高いクオリティが期待できます。
技術力をもつプロに撮影・編集してもらえるからですね。
現在では誰でも簡単に360度カメラや動画編集ソフトを入手できます。
そのため個人や初心者でも、やる気さえあればVR動画を自力で制作可能です。
ただし個人でVR動画を作成するとかなりの時間がかかりますし、「顧客に見せられるクオリティに達しないのでは」といった懸念もあります。
そのためビジネスで使うVR動画であれば、プロに外注するのがおすすめです。
社員に負担がかからない
外注すれば社員に負担がかからないのもメリットです。
知識と経験のないVR動画作成の実務に携わる必要がないからですね。
仕事を外に出すことで社員は会社のコア業務に集中できます。
また外注すれば「動画編集ができる人材を新たに雇用する」「VR編集のためのPCやソフトの購入」などのコストがかかることもありません。
「社員数が少ない」「動画編集に慣れた人材がいない」という会社であれば、VR動画作成は外注するのが現実的といえるでしょう。
VR動画作成を外注依頼するデメリット
VR動画作成を外注依頼する場合のデメリットは次の2つです。
- 外注費用がかかる
- 担当者との意思疎通の手間がかかる
上記理由について順番に解説していきます。
外注費用がかかる
VR動画作成を外注するデメリットは、外注費用がかかることです。
VR動画作成ならではの技術や労力に応じて費用は高くなります。
手間のかかるVRを作成したり、画質の良い映像を求める場合には、予算オーバーにならないよう気をつけましょう。
また動画を作成するたびに外注費用がかかるので、継続的に多くのVR動画を作成したい場合にはコストが多くなってしまいやすい点にも注意する必要があります。
担当者との意思疎通の手間がかかる
外注した場合、意思疎通の手間・労力(いわゆるコミュニケーションコスト)がかかるのもデメリットのひとつです。
「担当者とすぐ連絡がとれない」「自分の考えていることが上手く伝わらない」といった問題が発生するからです。
一方で自社に理解の深い社内スタッフがVR動画作成を担当していれば、互いの時間もあわせやすいし、自分の考えも伝わりやすいことでしょう。
たとえば動画の目的やコンセプトも共有しやすいですし、作業が思うように進んでいないときには随時相談もできるでしょう。
外注によるコミュニケーションコストの問題をできるだけ少なくするためには、クライアント側が作成時に必要な情報を理解して、しっかり伝えることが大切。
上記理由からも、綿密にコミュニケーションがとれる外注先を選ぶようにしていきましょう。
まとめ
VR動画作成におすすめの外注先と、外注依頼する際のコツについてお伝えしました。
できるだけ安価に依頼したいのなら、クラウドソーシングの利用がおすすめです。
クラウドソーシングでフリーランスに外注依頼すれば、動画制作会社よりも費用が安くなるからですね。
一方「空撮や水中撮影」「CG作成」など複雑なVR動画を作成したいなら、実績豊富な制作会社がおすすめです。
外注先を選ぶ際は、まず社内でVR動画作成の目的を明確にしてください。
そのうえで、作成した動画の内容に合った外注先を選びましょう。
この記事がVR動画作成の外注依頼先選びに悩んでいる方の参考になれば幸いです。