フロントエンジニアとして働いている人であれば、スキルを活かしての副業も可能です。
最近では副業を許可している企業も多く、副業案件も豊富なので、副業で収入を得るチャンスは多くなっています。
しかし興味はあるけれど、副業の探し方・始め方がいいかわからない方も多いのではないでしょうか。
結論から言いますと、フロントエンジニアの副業案件は以下のような方法で探せます。
- クラウドソーシング
- フリーランスエージェント
- 友人・知人からの紹介(コネ)
この記事では、副業に興味があるフロントエンジニア向けに、「副業の始め方・探し方」「副業で得られる収入の相場」「フロントエンジニアが副業するメリットや注意点」を紹介します。
記事を最後まで読めば、「自分に合う副業の探し方」や「副業するうえで注意すべきこと」がわかるはずです。
フロントエンジニアは副業できるのか?
「フロントエンジニアに副業は可能なのか?」と疑問を持っている方もいるでしょう。
結論から言いますと、フロントエンジニアは副業できます。
以下のような事情で、フロントエンジニアが副業しやすい環境になりつつあるからです。
- 正社員にも副業を許可する企業が増えている
- エンジニア不足のため、フリーランス・副業エンジニアを探している企業が多い
- 在宅で稼働できる案件が多い
- 週2日から勤務できる案件もある
「在宅でできる案件」「個人で全て対応できる小規模な案件」も豊富なので、本業が多忙なフロントエンジニアでも副業に取り組みやすい環境となっています。
また「副業のマッチングサービス」「副業専門のエージェント」もあるので、案件探しも比較的スムーズに行えます。
フロントエンジニアの副業でできる仕事内容
フロントエンジニア向けの副業の仕事内容としては、主に以下の5つがあります。
- 開発
- コンサルティング
- コーディング
- プログラミング講師業
- WEBライティング
それぞれの仕事内容について紹介します。
なおフロントエンジニアとしての経験を活かせる案件にこだわらないなら、「動画編集」
「データ入力」も手軽な副業としておすすめです。
アプリ開発やサイト構築などの開発を行う
フロントエンジニアが副業でできる仕事内容としては、まずアプリ開発やサイト構築などの開発案件が挙げられます。
開発案件が副業としておすすめである理由は以下のとおりです。
- 本業でこなしている仕事と似ている
- リモートでできる案件が多い
- 週2日程度の稼働でOKの案件もある
本業と似ている開発案件を選べば、知識やスキルをそのまま活かせるのでスムーズに副業を開始できるでしょう。
案件の規模としては「すべて一人で行う小規模なもの」から「プロジェクトチームに参加して行う比較的大きな規模のもの」までさまざまで、自分で好きな案件を選択可能です。
関われる案件や得られる報酬額は、使えるプログラミング言語や稼働できる時間によって変わります。
必要なプログラミング言語としては、まずフロントエンド開発に必須の「JavaScript」や「HTML/CSS」が挙げられます。
さらに「React.js」をはじめとする「フレームワークやライブラリのスキル」や、「UI/UX設計のスキル」を持っていると、手掛けられる案件が広がるでしょう。
なおフロントエンジニアが副業で開発に携わるデメリットとしては「比較的時間や労力がかかる」ことが挙げられます。
中にはチームメンバーと稼働時間帯を合わせるため、自分の好きな時間に作業できない案件もあるので、案件を探す際には注意してください。
コンサルティングに携わる
これまでのフロントエンジニアの知識と経験を活かした副業として、コンサルティング業務に携わる人もいます。
実績あるエンジニアほどコンサルティング業務は高単価になりやすくておすすめです。
セミナー等に数多く登壇している実績豊富なエンジニアであれば、報酬アップの交渉も可能でしょう。
コーディングを請け負う
フロントエンジニアで得た経験をもとに副業でコーディングを請け負う人も多いです。
JavaScriptやHTML/CSSのスキルは当然身につけているはずですので、問題なく作業できるからです。
「簡単な仕事ではあるものの、量が多いので外注する」というクライアントも多いので、案件が多いのもメリットといえるでしょう。
ただ簡単な案件が多いことから、やや単価が低くなるのはデメリットといえます。
興味がある方は、クラウドソーシングの「Craudia(クラウディア)」で多数のコーディング案件が出ているので、チェックしてみてはいかがでしょうか。
プログラミングの講師を務める
フロントエンジニアなら、プログラミング講師の副業も可能です。
プログラミング講師の副業には以下のような特徴があるからですね。
- 案件が見つかりやすい
- 週2日や夜間のみの稼働も可能
- リモートで指導できるスクールも多い
- 指導経験が活かせる
上記の理由から講師業は「人に教えるのが好き」「週末や夜しか稼働できない」という人におすすめの副業です。
プログラミング講師として働ける場所としては、以下のようなところがあります。
- IT系の専門学校
- 社会人向けプログラミングスクール
- 子ども向けプログラミングスクール
- 企業の研修
また「スキルシェアサービス」を使えば、スクールに雇われることなく、プログラミングを学びたい個人向けのレッスンを提供可能です。
なお講師業に必要とされるスキルは、各スクールや「受講生の習熟度・学びたいこと」によって異なります。
ただプログラミング講師の副業は、受講生の習熟度・熱意に応じて、指導にかなり労力がかかるケースもあるので注意しましょう。
またプログラミングスクールでは講師ではなく「メンター」を募集している場合もあります。
スクールによってメンターの業務内容は異なりますが、基本的にプログラミングは教えず「相談対応」「添削」などの受講生サポートを担当します。
「教えるのは自信がない」という方なら、メンターを検討してみるのもいいかもしれません。
WEBライティングで原稿料を得る
フロントエンジニアの副業としては、WEB記事を執筆するライティングで原稿料を得る方法もあります。
フロントエンジニアにWEBライティングができる理由は以下のとおりです。
- 好きな時間・場所で執筆できるため副業に向いている
- ライティング未経験でも、専門知識があれば案件獲得しやすい
- 専門知識があれば文字単価が高くなる
「現役フロントエンジニアにIT関連・エンジニアになりたい人向けの記事を書いてほしい」「エンジニアの副業体験談を記事にしてほしい」といったメディアは多く、執筆未経験からでもライティングに挑戦できます。
ライティングに必要な知識やスキルには、以下のようなものがあります。
- 正しい文章を書く力
- わからないことを調べるリサーチ力
- SEO(検索エンジン最適化)に関する知識
「文章を書くのが苦にならない」という方にはおすすめです。
ただし副業開始当初の注意点・デメリットとして、以下のような点が挙げられます。
- 文字単価の高い案件が獲得できない
- 記事作成に時間がかかり、時給換算の報酬額が低くなる
記事作成に慣れて執筆のスピードが上がれば、時給換算しての報酬額も多くなるでしょう。
フロントエンジニアの副業をするメリット
フロントエンジニアが副業をするメリットについて紹介します。
- フリーランス転身への足がかりになる
- 収入が増える
- スキル向上につながる
- 人脈が広がる
順番に説明しますね。
フリーランス転身への足がかりになる
副業することで、フリーランス転身への足がかりにできます。
フリーランスに近い働き方を経験することで、「フロントエンジニアとしての自分の市場価値」「フリーランスとしての適性」を客観的に把握できます。
たとえば、クライアントからの仕事をこなしていく中で案件獲得のノウハウを得たり、クライアントとの関係構築ができたりですね。
また副業を通じて「フリーランスとして独立した後にどれくらい案件が獲得できそうか」をイメージできていれば安心感も大きくなります。
副業する中で「自分にフリーランスは向いていなさそう」と判断した後に、本業+副業のスタイルを続けていく選択肢もありです。
上記理由から、フリーランス転身を目指しているフロントエンジニアには、とくに副業からスタートするのはおすすめと言えるでしょう。
稼働するだけ収入が増える
多くの方が収入アップを目的に副業を始めたいと考えているのではないでしょうか。
本業以外に稼働すればするほど収入が増えるのも副業のメリットです。
フロントエンジニアとしてのスキルを活かせば高単価の副業が見つかり、収入を増やしやすいからですね。
人によっては、本業と同じくらいの収入を副業で得ているケースも珍しくありません。
「本業の収入がなかなか上がらない」「昇給のスピードが遅い」という不満をもっているフロントエンジニアにとっては、副業で収入を増やせるのは大きなメリットです。
また、今後会社の業績が悪くなって給料が下がったとしても、副業していることで収入減の幅が少なくなり、リスクを減らせられます。
いまより少しでも収入を得たいと考えているのであれば、副業を試してみる価値は高いといえるでしょう。
スキル向上につながる
副業はフロントエンジニアとしてのスキル向上につながります。
本業と異なるジャンルや工程の仕事をこなす中で、新たな技術やノウハウを得られるからです。
本を開いての勉強だと身が入らないタイプの人でも、実務を通じてスキルが身につく点でもおすすめといえるでしょう。
スキルアップできれば以下のようにキャリアアップ・収入アップの可能性も出てきます。
- より高単価の副業案件が獲得できる
- 本業の会社での評価が上がる
- 転職で有利になる
副業では会社と違って自分で案件が選べるため、「欲しいスキル」「伸ばしたい能力」が身につく案件を選ぶのもいいですね。
人脈が広がる
「人脈が広がる」のも副業するメリットです。
副業によってクライアントや副業案件のチームメンバーなど、社外の人たちとのつながりができるからです。
人脈が広がると、以下のようなメリットも生まれます。
- 次の仕事に繋がる
- 異なる考えを持つエンジニアから刺激を受ける
そのため「いつも決まったチームメンバーと仕事していて、他の人とも色々と話をしてみたい」と考えている方にも副業はおすすめといえるでしょう。
フロントエンジニアの副業をするデメリット
フロントエンジニアが副業を行う場合、以下のようなデメリットが発生する可能性もあります。
- 就業規則違反になる可能性がある
- 確定申告が必要なケースもある
- 副業に没頭しすぎるとワークライフバランスが崩れる
- 急に仕事がなくなるケースもある
詳しく解説します。
就業規則違反になる可能性もあるので注意する
勤めている企業によっては、副業が就業規則違反に抵触するおそれもあるので注意しましょう。
副業そのものは禁止されていなくても、「副業開始にあたり手続きが必要」「同業他社での副業は禁止」などのルールが決められていることもあるからです。
ルールを無視して副業すると、「減給」「解雇」などの懲戒処分を受けてしまうリスクも生まれます。
副業する前には、就業規則をはじめとした職場のルールをあらかじめチェックしましょう。
なお職場で副業がバレやすい原因は、主に以下の3つです。
- 収入が増えたことで、税金の額が増えてバレる
- SNSに副業について書き込んでしまった
- 仲のいい同僚に副業について話してしまった
副業OKでも「副業していることを知られたくない」という人は、上記の点に注意してください。
確定申告が必要な場合も出てくる
副業で稼ぐ年収が一定額を超えてくると、確定申告が必要なケースも出てきます。
副業で得た収入から必要経費を引いた額が20万円を超えると、会社員でも確定申告が必要だからです。
また副業での収入額に関わらず、市区町村には住民税の申告をしなくてはいけません。
手続きを怠るとペナルティが課される可能性もありますので、しっかりと手続きしましょう。
「確定申告」や「住民税の申告」など税金関連の手続きに馴染みがなく、面倒だと思いがちな方もいるかもしれませんが、1度やり方を覚えてしまえば難しくありませんよ。
副業に没頭しすぎるとワークライフバランスが崩れる
副業に没頭しすぎると、ワークライフバランスが崩れてしまう可能性もあるので注意しましょう。
例えば以下のようなケースが考えられます。
- 案件を受けすぎて家族との時間がなくなる
- 副業に時間がかかりすぎて睡眠時間が削られる
副業はあくまで副業であり、空いている時間を使って行うものです。
収入を増やしたいからといってのめりこみ過ぎないよう、「副業にかける時間を決める」などの工夫をしましょう。
急に仕事がなくなる場合もある
副業では、急に仕事がなくなることも珍しくありません。
業務請負で副業案件を獲得している場合には、簡単に仕事を打ち切られやすいからです。
「納期を守れない」「クライアントが求めるクオリティで納品ができない」等の場合には、継続が前提だった案件でも、次回依頼がもらえないケースも。
クオリティ面に問題がなくても、クライアント側の都合で「プロジェクト自体がなくなってしまうケースも珍しくありません。
企業に雇用されるカタチで副業するのでない限り、常に「案件がなくなるかもしれない」という意識はもっておきましょう。
フロントエンジニアの副業で得られる収入の相場
フロントエンジニアの副業収入の相場は、時給換算で4,000~5,000円です。
フロントエンジニアの副業案件にはプログラミング言語やフレームワークのスキルが求められるため、時給換算額は高めとなっています。
案件のジャンルでいいますと、開発・コンサル案件は報酬が比較的高く、コーディング・ライティング案件は比較的低い傾向があります。
「多少難しくても高単価の案件を狙う」のか、「単価が低くて手軽な案件を選ぶ」のかは、「副業にかけられる時間や労力」「副業に向き合うスタンス」によって変えましょう。
単価が低い案件でも、効率的に数をこなせば収入は増えます。
なお月収・年収がどれくらいになるかは、副業に割ける稼働時間によって大きく変わります。
様々な募集情報とあなたの現在の状況を見比べながら、自分にとっての報酬の基準値を決めていくのがおすすめです。
フロントエンジニアの副業案件の探し方
フロントエンジニアが副業案件を探す方法は、主に以下の3つです。
- クラウドソーシング
- フリーランスエージェント
- コネ
また自分で案件を探すのではなく、自分のスキル・経験を出品して依頼を待つスタイルなら、「スキルシェアサービス」も利用可能です。
それぞれの特徴について紹介します。
手軽な案件を見つけるならクラウドソーシング
手軽にできる副業案件を探すなら、クラウドソーシングをおすすめします。
クラウドソーシングは「コーディングやサイト構築を外注したいクライアント」と「仕事を受注したいワーカー」をマッチングさせるサービスです。
クラウドソーシングをおすすめする主な理由は以下のとおりです。
- 副業未経験でも登録可能
- 登録すればすぐ副業探しができる
- 幅広いジャンルの副業がある
- リモート可能な案件が多い
- 比較的難易度が低い案件も多い
コーディングやライティングなど副業初心者向けの案件も多く、初めての副業探しにもおすすめです。
ただしクラウドソーシングサービスにはデメリット・注意点もあるので気をつけましょう。
- システム利用手数料がかかる(手取りが減る)
- 案件探しから納品まで自分で行う必要がある(サポートがない)
- 経験が浅いと高単価案件の獲得は難しい
なおクラウドソーシングの『Craudia(クラウディア)』ですと手数料は2~15%で、他のクラウドソーシングの相場よりも安いのが特徴です。
クラウドソーシングで副業を探してみたいという方は、Craudiaに登録してみてはいかがでしょうか。
案件探しの手間を省くならフリーランスエージェント
フリーランスエージェントはフリーランス・副業向けの案件を紹介してくれるエージェント。
副業を探す手間を省きたいなら、フリーランスエージェントがおすすめです。
フリーランスエージェントに登録すれば、運営側から希望に合う案件を紹介してもらえるので案件探しの手間がないからですね。
副業案件を自分で探して契約までこぎつけるのは、クラウドソーシングを利用しても難しい場合があります。
またフリーランスエージェントには以下のような利点もあります。
- トラブル時にサポートが受けられる
- 高単価案件・非公開案件も多い
一方で面談が必要になるエージェントもあり、クラウドソーシングよりも登録に手間がかかるのはデメリットです。
副業向け案件も紹介してくれるフリーランスエージェントとしては、「ITプロパートナーズ」「レバテック」などが有名です。
「本業が忙しくて、副業を探している時間がない」「クラウドソーシングでは、希望の案件が獲得できない」と悩んでいる方におすすめといえるでしょう。
コネで紹介してもらう
これまでの人脈を生かし、コネを活用して副業案件を探すこともできます。
人材不足に悩む企業では、ITエンジニア同士のつながりで外部委託先のエンジニアを探すケースも多いからです。
ある副業案件で仲良くなったエンジニアから、別の案件を紹介してもらえる場合もあるでしょう。
コネで副業案件を獲得するメリットは以下のとおりです。
- 知り合いからの依頼なので安心
- 直接契約できるため、利用手数料などがかからない
クライアントの顔が見えないフルリモート案件も多い中、「知り合いの紹介だから安心して取り組める」のは大きなメリットです。
ただ仲の良い友人からの紹介であっても、トラブルを防ぐために契約書や請求者などの書類はしっかり取り交わしておくことをおすすめします。
まとめ
フロントエンジニアとしてのスキルが活かせる副業としては、「開発」「コンサル」「コーティング」「講師」などがあります。
得られる収入や最低稼働日数はさまざまなので、「目標とする収入」「稼働できる時間」に合わせた案件を選びましょう。
「伸ばしたいスキルで案件を選ぶ」という軸があってもいいですね。
副業の探し方としては「クラウドソーシング」や「フリーランスエージェント」があります。
「本業や家庭に影響が出ないよう、気軽な副業案件を探したい」という人には、比較的難易度の低い案件が多いクラウドソーシングをおすすめします。
一方「高単価の案件を紹介してほしい」という場合は、フリーランスエージェントがおすすめです。
副業すると、収入が増えて生活に余裕が出ます。
その他にも「人脈が広がる」「スキル向上につながる」「独立への足がかりになる」など多様なメリットがあります。
「今よりちょっと贅沢したい」「社外の人と知り合って刺激を受けたい」「自分の市場価値を上げたい」と思っているのであれば、小さな案件からでも副業を始めてみてはいかがでしょうか。