「自社アプリ開発を検討しているが、担当できる人材が自社にいない」という場合、「外注」が現実的な選択肢となります。
しかし初めてのアプリ開発ですと「どこにどのように依頼すればいいのかわからない」というケースも多いですよね。
結論から言いますと、おすすめの外注先は2つです。
- 複雑なアプリの開発を依頼するなら「アプリ開発会社」
- 外注費用を安くしたいなら「クラウドソーシングサービス」
この記事では「アプリ開発におすすめの外注先」「依頼方法」「費用相場」「注意点」について解説します。
記事を読み終わるころには、アプリ開発の「最適な外注先」を探すコツがわかるはずです。
目次
アプリ開発におすすめの外注先2選と発注までの流れ
アプリ開発におすすめの外注先としては、以下の2つがあります。
- アプリ開発会社
- クラウドソーシングサービス
「SNSなどでフリーランスのエンジニアを探して、直接依頼する」という方法もありますが、ここでは説明しません。
コネがないと、信頼できるフリーのエンジニアを見つけて依頼までこぎつけるのはかなり難しいからです。
この章ではアプリ開発でおすすめの外注先について、特徴や依頼方法を紹介します。
複雑なアプリの開発を外注するのにおすすめなのはアプリ開発会社
複雑なアプリの開発を外注したいなら、「アプリ開発会社」が適しています。
アプリ開発会社なら、高機能・複雑なアプリでも対応できたりするからです。
得意分野が異なる数多くのエンジニアが在籍しており、ノウハウも蓄積されているからこそですね。
また人員豊富なアプリ開発会社であれば、チェック体制も整っています。
具体的には「開発とテストを別のエンジニアが担当できる」といった体制です。
会社によっては「バグの修正」「機能追加」など、開発後のサポート体制が充実しているところもあります。
そのためアプリ開発から運用まで、リリース後の業務も含めてトータルで任せられる点もメリットと言えるでしょう。
アプリ開発会社への外注依頼方法は「まず問い合わせ」
アプリ開発会社への依頼方法は、まず問い合わせからはじまります。
各社で「対応できるアプリ」や「費用」が異なるので、まずは「希望のアプリが希望の予算内で開発できるのか」を確認する必要があるためです。
一般的な発注までの流れを紹介します。
- 【依頼者側】問い合わせ
- 【依頼者側・アプリ開発会社側】ヒアリング
- 【アプリ開発会社側】見積もり作成
- 【依頼者側】契約
アプリ開発の目的や「欲しいアプリのイメージ」がある程度定まっていると、問い合わせやヒアリングがスムーズです。
またイメージが明確さに比例して、正確な見積もりが提出されるメリットもあります。
いくつかのアプリ開発会社から見積もりをとり、費用や技術力・対応力を比較検討して選びましょう。
外注費用を安くするのにおすすめなのはクラウドソーシングサービス
クラウドソーシングサービスでは、フリーランスのエンジニアにアプリ開発を外注できます。
アプリ開発の外注費用を安くしたいなら、クラウドソーシングサービスの利用はおすすめ。
フリーランスエンジニアへの外注であれば、「広告費」「管理部門の人件費」などが上乗せされないため、外注費が安くなるからです。
「アプリ開発の費用をできるだけおさえたい」と考えている場合には、大きなメリットと言えるでしょう。
またクラウドソーシングサービスに登録しているエンジニアの中には、アプリ開発会社などで経験を積んでから独立した優秀なエンジニアも多数います。
電話やオンライン会議で直接エンジニアと連絡できるため、作成するアプリのイメージを共有しやすい点もメリットです。
そのため少ない費用で高クオリティのアプリが納品される可能性も十分に見込めます。
ただ個人で仕事を請け負うため、工数が多い複雑なアプリだと開発期間が長くなりがちなので注意しましょう。
「シンプルな機能のアプリの開発を外注するのに向いている」と思ってください。
また優秀なエンジニアも多い一方、経験が少なくスキルに不安があるフリーランスもいます。
依頼時にはエンジニアがもつ「過去の実績」をチェック、もしくはクラウドソーシングの運営母体に相談してみましょう。
クラウドソーシングの依頼方法は「プロジェクト方式」
クラウドソーシングでアプリ開発を依頼する場合には、「プロジェクト方式」を使うのが一般的です。
プロジェクト方式であれば、予算や納期についてエンジニアと相談の上で決定できるからですね。
プロジェクト方式での依頼は、以下の流れで進みます。
- 【依頼者側】依頼内容(アプリのイメージ、エンジニアに求めるスキルなど)と納期・予算目安を公開
- 【エンジニア側】案件(プロジェクト)に応募して見積もり・計画を提案
- 【依頼者側】応募者の中から外注先を決定
例えばクラウドソーシングの『Craudia(クラウディア)』には月間1,000人以上(※1)が登録しているので、高いスキルをもつエンジニアが応募してくる可能性も十分見込めます。
ご興味がある方は、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。
依頼内容の書き方や費用相場については、Craudia内で他社の「アプリ開発依頼」を参考にしてみるのもいいでしょう。
ただし「コストを抑えたいから」と予算をあまりに低く設定すると、優秀なエンジニアは応募してこない可能性が高まるので注意してください。
またクラウドソーシングサービス上では、登録しているエンジニアを「得意分野」で絞り込み検索も可能です。
そのため対応できそうなエンジニアをクラウドソーシングサービス上で探し、「直接依頼」もできますよ。
アプリ開発を外注依頼する時の費用相場はアプリの種類によって大きく変わる
アプリ開発を外注依頼する際にかかる費用の相場を紹介します。
アプリ開発の外注費用相場はEC系アプリで100~300万円
アプリ開発の外注費用の相場は、アプリの種類によって異なります。
EC(ショッピング)系アプリですと、100~300万円程度が相場です。
金額に幅があるのは、外注先や搭載する機能によって外注費用が変動するからです。
外注費用のほとんどはエンジニアやプログラマーの人件費なので、以下のような場合は費用が高くなります。
- 複雑なアプリ開発であり、作業日数が長い
- 高スキル・高単価のエンジニアに依頼する
アプリの種類ごとの外注費用相場をまとめましたので、参考にしてください。
アプリの種類 | 外注費用相場 |
---|---|
EC(ショッピング)系 | 100~300万円 |
カタログ・フリーペーパー(文字情報)系 | 50~100万円 |
通話・メッセージ系 | 100~500万円 |
ゲーム系 | 300~1,000万円 |
ツール系 | 50~300万円 |
位置情報系 | 500~1,000万円 |
なお「多言語対応」「アプリ内課金」「アクセス解析」などの機能を搭載したい場合や、デザインにこだわりたい場合(オリジナルのキャラクターを登場させるなど)には、追加料金が発生します。
またアプリ開発を外注した場合、その後の保守管理も外注するケースが一般的。
アプリリリース後も「保守管理費用」「iOSやAndroidのアップデートへの対応費用」といったコストが発生することは知っておきましょう。
アプリ開発を外注依頼する際は4つのコツを抑えておこう
アプリ開発を外注する前にチェックしておきたい「4つのコツ」を紹介します。
作りたいアプリを具体的にイメージしよう
アプリ開発を外注する前には、作りたいアプリを具体的にイメージするようにしましょう。
曖昧なイメージのまま外注すると、「イメージと違うアプリができてくる」などの失敗に繋がるからです。
具体的には以下のようなポイントを明確にしておきます。
- アプリの目的
- アプリのターゲット
- 欲しい機能
- デザインのイメージ
- 予算
- 納期・リリース予定日
- 対応させたい端末・OS(Android、iOSなど)
外注先に「誰向けに、どんな目的でリリースするアプリなのか」を明確に伝えておくと、アプリ開発がスムーズに進みやすくなります。
あらかじめターゲットを明確にしておくことで、修正が減り、ニーズに合ったアプリが納品される可能性も高まります。
またイメージが明確だと、詳細な見積もりも出しやすくなるのもメリットです。
開発してほしいアプリの内容にあった外注先を選ぼう
依頼前には外注先の得意分野を必ず確認し、開発してほしいアプリの内容にあった外注先を選びましょう。
アプリ開発会社やエンジニアによって、得意分野は実績をもつ分野は異なるからです。
アプリの分野としては、例えば以下のようなものがあります。
- ゲーム
- コミュニケーションツール
- ショッピング
- 業務管理
また一口にゲーム系アプリといっても「ロールプレイング(RPG)」「音楽(音ゲー)」「パズル」など、さまざまなジャンルにわかれています。
「パズルゲームに特化している会社に、音楽ゲームの開発を外注しよう」と考える人はいませんよね。
場合によっては「作成できない」と断られる可能性もあります。
アプリ開発会社の実績をチェックし、開発したいアプリのジャンルに精通した会社を選んでいきましょう。
費用の安さだけで外注先は選ばないようにしよう
費用の安さだけで外注先を選ばないようにしましょう。
コスト面だけを観て依頼先を選んでしまうと、結局は追加依頼で費用がかさむ事態に陥りかねないからです。
たとえば、「必要な機能を備えていないアプリができてしまったので、追加修正が必要になった」といったケースがあげられます。
コストを下げることは自体はもちろん大切なのですが、その他の要素も加味して外注依頼先を検討していきましょう。
例えば以下のような要素が重要です。
- 開発実績
- 担当者の対応力
- バグ修正などへの対応力
外注先とのコミュニケーションは大切!連絡は密にとろう
外注先とのコミュニケーションは密にとるようにしましょう。
とくに進捗状況については、定期的に確認することをおすすめします。
放置していると、「納期が遅れそう」「イメージと全く違うアプリができつつある」という事態に気づけないからです。
せっつくように連絡すると外注先のストレスになってしまうと遠慮しがちな方もいるかもしれません。
しかし肝心の納期に間に合わなかったり、満足のいかないアプリが納品されるリスクを抑えるためにも必要です。
連絡を密に取り合うことで、お互いの認識のズレに気づき、大きなミスを防ぐことにも繋がります。
上記のような結果につなげないためにも、外注先の進捗状況をこまめにチェックするのは大切です。
コミュニケーション面でストレスのない外注先を選ぶことは必須と言えるでしょう。
アプリ開発を外注依頼するメリット3つを詳しく紹介
アプリ開発を外注依頼した場合の主なメリットを紹介します。
メリット1.効率よくアプリ開発できる
アプリ開発を外注すると、効率よく開発進行できるのはメリットと言えるでしょう。
つまり「修正が少なくスケジュール通りに開発が進む」ということです。
アプリ開発に精通しているエンジニアであれば、開発の道筋を組み立てるのがうまいからですね。
同じ分野のアプリ開発に関するノウハウが豊富であるほど、起こりうるバグを想定することも容易になり、無駄なロスがない状態で開発が進みます。
メリット2.クオリティの高いアプリができる
外注すると、クオリティの高いアプリが納品される可能性は高まります。
アプリ開発のプロであれば、クライアントのニーズを的確にアプリに反映させられるからです。
「どのような画面で、どう動作すればユーザーが使いやすいか」といった知識ももっているので、ユーザーの満足度も高まるでしょう。
実際のところ、参考書やセミナーなどで知識をつければ、アプリ開発そのものは誰にでも挑戦できます。
しかしクオリティを追求するのであれば、やはりプロに依頼するのがおすすめです。
メリット3.自社スタッフの負担が少ない
外注することで、自社スタッフの負担を減らせます。
自社では「企画立案」「外注先選び」を行うだけでよく、実際の開発業務は行わないからです。
一方自社でアプリ開発を行う場合には、「従来業務に加えて、実際のアプリ開発業務も担当する」など、自社スタッフの負担はかなり増えると予想されます。
もし自社スタッフに知識が全くないなら、アプリ開発を学ぶところからスタートするため、負担はさらに増えますね。
「自社内にアプリ開発のノウハウを蓄積していきたい」といった目的がないのであれば、外注するのが手堅いでしょう。
アプリ開発を外注依頼するデメリット2つを詳しく紹介
アプリ開発を外注依頼する場合のデメリットについても紹介します。
デメリット1.外注費用がかかる
アプリ開発を外注するデメリットは、外注費用がかかることです。
専門家に依頼するため相応のコストがかかるからですね。
とくに大規模なアプリで開発期間が長いと、外注費用も増えてしまいます。
とはいえ、自社開発するよりも外注のほうがトータルの費用は低くなる可能性も。
アプリ開発を自社開発しようと思うと、さまざまな面でコストがかかるからです。
- 自社スタッフのセミナー参加
- 新たにエンジニアを採用する
- 機材・ソフトを揃える
外注費用がかかるとはいえ、結果的に「外注したほうがコストパフォーマンスがよかった」となるケースも十分に考えられます。
デメリット2.開発担当者とのイメージ共有が難しい
アプリ開発を外注する場合、開発担当者とのイメージ共有が難しいのもデメリットです。
アプリの知識を持っていない人が、社外のエンジニアに「こんなアプリが作りたい」というイメージを明確に伝えるのは難しいからですね。
社内に多少なりともアプリ開発に詳しい人間がいれば、打ち合わせや調整も綿密にできるでしょう。
しかし実際には、都合よくアプリ開発に詳しい人間が社内にいるケースは少ないと考えられます。
そのため外注先に対しては、社内で他の業務行うような「細やかな意思疎通」は望めません。
「希望と全然違うアプリが納品された」という失敗をしないためにも、外注先との打ち合わせでしっかりイメージを伝え、アプリ開発スタート後も綿密に連絡をとることが大切です。
まとめ
アプリ開発のおすすめ外注先と、外注依頼するときのコツについてお伝えしました。
大規模なアプリ開発を外注したいなら、専門家集団であるアプリ開発会社への依頼がおすすめ。
シンプルなアプリをつくりたくて費用を抑えたいなら、クラウドソーシングでフリーランスのエンジニアを探してみましょう。
クラウドソーシングでは「プロジェクト方式」で、エンジニアに求めるスキルなどを明示して募集をかけられます。
クラウドソーシングの「Craudia(クラウディア)」なら、無料登録できます。
またアプリ開発の実績があるエンジニアに直接依頼も可能ですよ。
どこにどのように外注するとしても、依頼の際には「つくりたいアプリのイメージを具体的に外注先に伝える」「外注先の得意ジャンルを確認する」ことを忘れないでください。
この記事がアプリ開発の外注依頼先選びに悩んでいる方の参考になれば幸いです。