「在宅ワークをしているけど、なんかうまくいかない」「在宅ワークをしている人が周りにいないので悩みを理解してもらえない」

モヤモヤした気持ちや迷いを抱えている在宅ワーカーは多いのではないでしょうか。

そこで今回は、在宅ワーク経験者1,000人にアンケート調査を実施。どんなことに悩んでいるのか、また、なぜ在宅ワークを続けているのかについて聞いてみました。

調査概要

  • 調査対象:全国の在宅ワーク経験者
  • 調査期間:2020年2月6日~2月7日
  • 調査方法:インターネットによる任意回答
  • 調査人数:1,000人(男性282人/女性715人/未回答3人)

在宅ワーカーの93%は何らかの悩みを抱えている

10代~60代の在宅ワーカー1,000人に「在宅ワークをするうえで悩みがあるか」と質問したところ、1,000人中930人にあたる93%が「悩みがある」と回答しました。

では、在宅で仕事をしている人は、どのような悩みを抱えているのでしょうか。

在宅ワークの最大の悩みは「稼げない」こと

「在宅ワークの悩みは何ですか?」と質問したところ、ダントツの1位は「稼げない(514人)」でした。

次いで「自分自身のスキル不足(117人)」「子育て・家事との両立が難しい(96人)」「収入・仕事量が安定しない(68人)」と続きます。

いずれも、

  • スキル不足で稼げない
  • 子育て・家事との両立が難しくて稼げない
  • 仕事量にムラがあり、毎月安定した収入が得られない

といった、思うように稼げないことが悩みの根本にあると言えそうです。

  • 時間あたりの単価が非常に低く、なかなか稼げない(40代 女性)
  • 実績が無いので単価の高い仕事が取れない(20代 女性)
  • 5ヶ月の子どもがいて常に構っていないと泣いてしまう。抱っこしながらや寝かしつけてからの作業となるためはかどらない(20代 女性)
  • 仕事量が安定しない。くると思った仕事がなかなか来なかったり、一度にきて断らざるを得なかったり(50代 女性)

また、「怪しい仕事の見極めが難しい(53人)」「自分に合った仕事が見つからない(52人)」のように、仕事の見つけ方に苦労して悩んでいるという声も多かったです。

ほかには、「時間管理・自己管理が難しい(42人)」という回答も得られました。

在宅ワークは、「働き方も働く時間も自由」というメリットがある一方で、誘惑に負けてダラけてしまう人や、反対に働きすぎてしまう人も多いのが現状です。

自分自身を管理すること、仕事と私生活の線引きをすることは、そう簡単ではないことがわかります。

  • 仕事の合間にいろいろやることがあり、結局朝早くから夜遅くまで働いている状態で疲れる(30代 男性)
  • 集中力が持たない、気持ちの切り替えがうまくできず、すぐに違うことをしてしまう(30代 女性)

■株式会社ビズヒッツ 伊藤陽介氏の考察
1,000人中514人と半数以上の人が「在宅ワークで稼げない」と回答していることから、在宅ワークで稼ぐのは難しいことが見て取れます。

他の回答で出た「自分自身のスキル不足」「子育て・家事との両立が難しい」「収入・仕事量が安定しない」「自分に合った仕事が見つからない」「時間管理・自己管理が難しい」という声もすべて稼ぐのが難しいことに関係する悩みと言えます。

多くの回答が「稼げない」ことに対しての悩みに関連している声の中、1,000人中53人が回答した「怪しい仕事の見極めが難しい」という悩みだけが他の意見と全く異なります。

上記の結果から、「理由に個人差はあるけど稼げない」と「リスクを感じさせる仕事が多い」ことが在宅ワークに対して大きな2つの悩みと言って良いのではないでしょうか。

在宅ワーカーの95.7%は今後も在宅ワークを続けたいと思っている

在宅ワークに対して悩みがある人が93%と大多数なのにも関わらず、「今後も在宅ワークを続けたいと思う」と答えた人は、それを上回る95.7%(「思う 50.5%」「どちらかというと思う 45.2%」)であることが分かりました。

悩みがあってもなお、在宅ワークを続けたいと思うのは一体なぜなのでしょうか。

在宅ワークを続けたい理由は「少しでも収入になるから」

今後も在宅ワークを続けたいと答えた957人に対して「なぜ続けたいのか」を聞いたところ、最も多かった回答は「少しでも収入になるから(302人)」でした。

  • 専業主婦なので自分で自由に使えるお金が少しでも欲しい(20代 女性)
  • 少しでも家計の足しになるから(40代 女性)
  • 母子家庭なので、少しでも収入が増えると助かる(40代 女性)
  • 自由に使えるお小遣いがほしいから(50代 男性)

在宅ワークは単価が安く稼ぐことが難しいと理解したうえで、

  • それでも何もしないよりはお金になる
  • 少しでも収入が増えれば嬉しい

のように、小遣いや貯金、生活費の足しになれば良いという回答が多く見られました。

全体として、在宅ワークに生計を立てるほどの収入は期待しておらず、少しでも収入になるなら続けたいという考えであることが伺えます。

では、2位以下の回答も見ていきましょう。

2位 空き時間を有効活用できるから

  • 隙間時間を無駄にしなくて済むから。お金はあるにこしたことはないから少しでも稼ぎたい(30代 女性)
  • フルタイムの仕事をしているため、大きな額を稼ぐことは難しいが、隙間時間の有効活用としてお小遣い稼ぎができると思えば、細々と続けても良いと思っている(20代 女性)

在宅ワークを続けたい理由2位は、「空き時間を有効活用できるから(123人)」でした。

「本業以外に収入源がほしいけどまとまった時間が取れない」「空き時間はあるけど、パートやバイトをするほどの時間はない」という人は多いですよね。

在宅ワークは、ちょっとした空き時間、すきま時間、コマ切れ時間を有効に活用して収入を生み出せることが、忙しい人や時間を無駄にしたくない人に指示される理由となっています。

3位 働く場所や時間が自由だから

  • 会社に務める形ではなく自分で自由に仕事をしたい。時間や休みを自由に使いたいため(20代 男性)
  • 自宅でできるし、好きな時間にできるなんて最高(30代 女性)
  • ライフスタイルが変わっても、通勤や勤務時間にとらわれずに仕事ができる(30代 女性)

在宅ワークを続けたい理由3位は、「働く場所が自由だから(116人)」でした。

在宅ワークは自由度の高い働き方です。

会社員やパートのように勤務時間やシフトが決まっていないため、仕事を「いつ」「どこで」「どれくらいの時間や量」するかは、全て自分で決められるからです。

自分の体調や家族の予定に合わせて仕事を休んだり、仕事量を調整したりすることも、もちろん可能です。

働く場所も、自宅・カフェ・コワーキングスペース・図書館など、パソコンとネット環境があればどこでもできる仕事がほとんどです。

暑い日・大雨の日・寒い日など天気も関係なく、満員電車や渋滞など通勤の苦痛もありません。

また、結婚・出産・子育て・引っ越しなどで生活スタイルや環境が変わっても、その都度状況に合わせた働き方ができます。

会社員やパート・アルバイトにはない自由度の高さが、在宅ワークの大きな魅力と言えますね。

4位 外で働けない事情があるから

  • 子供の保育園が見つかるまでは、在宅ワークをするしか働く手段がない(30代 女性)
  • 外に働きに出ても、介護や育児で思うように働けず、迷惑をかけてしまう(40代 女性)
  • 持病により週5日の会社勤務ができない。在宅でできる仕事は経済的にも身体的にも大変助かる(30代 女性)

在宅ワークを続けたい理由4位は、「外で働けない事情があるから(115人)」でした。

保育園に入れず子どもの預け先がない、妊娠して会社を辞めざるを得なくなった、自身の病気、親の介護…など、さまざまな理由で働きたくても外で働けない人はたくさんいます。

そんな人たちにとって、外に出なくても仕事ができる在宅ワークは、非常にありがたい存在となっているようですね。

一方で、「ほかに選択肢がないから仕方なく」という消極的な理由で在宅ワークを選んでいる人もいました。

5位 スキルアップや成長・やりがいのため

  • だんだん効率が良くなり稼げる量は着実に増えている。頑張れば収入が確実に上がるためやりがいがある
  • 自分自身の新たな可能性を知るチャンスになる(40代 女性)
  • 様々な分野に関心を持ち、知識を深めることができる。お仕事をさせていただく上で努力することによって、自分自身が成長できる(50代 男性)

在宅ワークを続けたい理由5位は、「スキルアップや成長・やりがいのため(83人)」でした。

少し前まで在宅ワークといえば、やりがいやスキルアップには繋がりにくいシール貼りや袋詰めなどの内職が大半でした。

しかし今は、これまでの就業経験が活かせる仕事、努力や工夫しだいで高収入につながる仕事がたくさんあります。

時給制ではないため、効率の悪い最初のうちは稼ぐことが難しいですが、逆に言えば、仕事の効率が上がれば、自分の力で時給を上げていくことも可能です。

また、今までやったことのない仕事に挑戦することで、新たな自分の才能や向いているものを見つけたり、視野が広がったりしたという声も聞かれました。

最初はお小遣い稼ぎが目的だったのが、自分のスキルアップや成長に喜びを見出したり、やりがいを感じて続けていこうと思う人もたくさんいることが考えられます。

6位 子育てや家事と両立できるから

  • 小さい子供がいるので家にいながらお金を稼げるのはありがたい(20代 女性)
  • 夏休みなどの長期休暇中に子どもの預け先の工面や勤務先へ休暇を申請する労力を考えると、在宅ワークは私の考えや生活スタイルに合っている(30代 男性)
  • 子どもの急な病気の時にも対応しやすい。また、洗濯機を回している間にPCで作業するなど、家事をしながら同時進行で仕事ができる(30代 女性)

在宅ワークを続けたい理由6位は、「子育てや家事と両立できるから(68人)」でした。

特に小さいお子さんのいるご家庭では、「会社勤務だと子どもの体調が悪くても休みにくい」「何かあったときにすぐに迎えに行けない」など、外に働きに出ることに不安や苦悩を感じています。

働くママへの理解がある職場はまだまだ少なく、子どもが原因で休んだり早退したりすることを快く思わない職場環境が大半だからです。

その点、在宅ワークなら、上司や同僚に気を遣うことも嫌味を言われることもなく、子どもの体調が悪いときは側にいてあげられます。

もちろん、「子どもに手がかかって仕事が思うように進まない」「仕事に没頭しすぎて家事がおろそかになる」といった在宅ワークだからこその問題も起こり得ます。

しかし、時間や仕事量の調整がつけやすく、また、家族以外の誰かに迷惑をかけることがないため、働きに出るよりは気持ち的にラクと感じる人が多いようです。

7位 人間関係のストレスがないから

  • 会社に勤めるのと違って人間関係に悩まされることがなく、ストレスがない(30代 男性)
  • 人間づきあいに疲れた。普通の会社勤めは自分には難しい(20代 女性)
  • インドアで人と関わるのがあまり好きではない(10代 男性)

在宅ワークを続けたい理由7位は、「人間関係のストレスがないから(55人)」でした。

職場の人間関係に悩む人は多く、アンケートに回答した人のなかには、パワハラが原因で会社を辞め、在宅ワークにシフトした人もいました。

人間関係に悩んでいるとまではいかなくても、「できれば余計なストレスを感じずに仕事がしたい」「一人で黙々とする仕事の方が性に合っている」という人もいるでしょう。

仕事は選ぶことができるので、辛い環境から抜け出すため、また、不要な人間関係を避けるために在宅ワークをするという選択肢は「アリ」です。

人間関係のストレスがないことで楽しく仕事ができたり、自分の力を発揮できるのであれば、積極的に在宅ワークという道を選ぶのは、むしろ賢い選択なのかもしれませんね。

■株式会社ビズヒッツ 伊藤陽介氏の考察

在宅ワークを続けたい理由として、収入以外にも「働く場所」や「働く時間」に関係した回答が多くなっていますね。

ポジティブな回答としては「スキルアップや成長・やりがいのため(83人)」という意見にも注目です。

パソコンやインターネットを活用する在宅ワークは数多くありますが、中には収入を得ながら日常生活や本業の仕事に役立つ知識やスキルが身につく仕事も多数あります。

例えば、クラウドソーシングサイトで募集の多いWebライティングは、「文章力」と「タイピングスピード」の向上、そしてさまざまな記事を書くことで「知識量」の増加も期待できます。

文章力やタイピングスピードが向上することで、メールやチャットによるメッセージのやり取りがスムーズになったり、ビジネスパーソンであれば書類やレポートをまとめる力が身についたりすることでしょう。

さらにライティングで得た知識が、普段の会話やコミュニケーションの中で役立つことも考えられます。

まとめ

今回の調査で、在宅ワーカーの一番の悩みは「稼げないこと」であると分かりました。

稼げない背景には、「スキル不足で単価の高い仕事が受けられない」「子育てや家事との両立がうまくいかない」といったことがあるようです。

一方で、そもそも在宅ワークで高収入を得ることは期待しておらず、「少しでも収入が得られれば良い」と考えている人が多いこともわかりました。

現状であまり稼げていないため、「在宅ワークとはこんなもの」という諦めとも取れる気持ちが伝わってきます。

しかし、コツコツ経験を積んでスキルを磨いたり、家事・育児と両立する工夫をすることで、しっかりと収入を得られるようになった人はたくさんいます。

子育てに関しては、「子どもが幼稚園や学校に行き始めたら集中して仕事ができるようになった」のように、時間が悩みを解決してくれる場合もあります。

始めてから数ヶ月や1年で「全然稼げない」と諦めるのは早すぎるかもしれませんね。

在宅ワークは自由度が高く、働く時間も仕事の種類も自分の意思でいくらでも変更可能です。

もしも「稼げない」「子育てとの両立が難しい」「仕事量が安定しない」などの悩みがあるのなら、一つのやり方にこだわらずいろいろな方法を試してみてはいかがでしょうか。

■監修者紹介

株式会社ビズヒッツ 伊藤陽介

株式会社ビズヒッツ代表取締役 伊藤陽介

2009年に創業して社内スタッフ10名以上になるも、2011年の倒産危機をキッカケに在宅ワーク導入に注力する。

その後、本社を三重県鈴鹿市、自身は東京、スタッフは在宅とリモートワークによる経営スタイルを確立し、現在も継続中。

在宅ワーカーの居住地は、三重以外にも千葉、埼玉、京都、滋賀など各地域にわたる。

自身の経験を元に2013年5月『現場のプロがやさしく書いた Webサイト運営・プロデュースの教科書』を共著執筆。

在宅ワークや外注化の導入や活用方法についての講演活動も行っている。

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