最近では正社員に副業を認める企業も増えつつあります。
バックエンドエンジニアとして働いている方の中にも、副業に興味をもっている方が多いのではないでしょうか。
「最近同僚のエンジニアが副業を始めた」という方もいるかもしれませんね。
バックエンドエンジニアなら高単価での副業が可能で、やったぶんに見合った収入アップも見込めます。
一方で「副業の始め方や探し方がわからない」という方もいるかもしれません。
結論から言いますと、バックエンドエンジニアの副業は以下のような方法で始められます。
- クラウドソーシングサービスに登録して副業案件を探す
- フリーランスエージェントに登録して副業を紹介してもらう
- 求人サイトで副業向け求人を探す
- コネで副業案件を獲得する
この記事では副業に興味があるバックエンドエンジニア向けに「副業の探し方」「バックエンドエンジニアが副業するメリット・デメリット」について解説します。
記事を最後まで読んでいただければ「副業の探し方」や「注意点」がスッキリ整理できるはずです。
バックエンドエンジニアは副業できるのか?
結論から言いますと、バックエンドエンジニアは副業できます。
以下のような事情があるからです。
- 正社員にも副業を許可する企業が増えている
- バックエンドエンジニアは人材不足であり、副業・フリーランスに頼る企業も多い
- オンライン化が進み、在宅で稼働できる副業案件が増えている
「エンジニア不足」や「在宅でできる副業案件の増加」により、忙しいバックエンドエンジニアでも副業に取り組みやすい環境となっています。
副業へのニーズが高まっていることを受けて「副業のマッチングサービス」「副業専門のエージェント」などで求人募集されています。
バックエンドエンジニアの副業でできる仕事内容
バックエンドエンジニアの副業でできる仕事内容としては、主に以下の4つがあります。
- WEBサービスやアプリの開発
- ITコンサルタント
- 講師
- ライター
それぞれの仕事内容について紹介します。
WEBサービスやアプリの開発を行う
バックエンドエンジニアが副業で取り組める案件としては、まずWEBサービスやアプリの開発案件が挙げられます。
週3日程度から在宅で携われる開発案件も多く、副業として取り組みやすいからです。
ただ一口で「開発」といっても、「新規開発」「機能追加」など、取り組む工程はさまざま。
稼働時間帯についても、自由な案件もあれば、チームメンバーと時間を合わせるため「平日の日中に稼働してください」といった条件付き案件もあるなどさまざまです。
「休日や夜の空き時間を使って副業したい」と考えている方は、稼働時間帯の指定があるかを確認しておきましょう。
必要なプログラミング言語は業界・案件により異なりますが、以下の言語が使えると受注確率が高まります。
- Ruby
- PHP
- Perl
Rubyについてはフレームワークである「Ruby on Rails」のスキルがあるとなお良いでしょう。
コンサルタントとして企業をサポートする
副業でIT関連のコンサルタントとして企業をサポートする人もいます。
WEB開発に関する知識を必要としている企業は多く、実績豊富なエンジニアへのコンサルティング依頼ニーズは高いからですね。
副業でコンサルタントを務めるメリットは以下のとおりです。
- バックエンドエンジニアとしての経験を存分に活かせる
- 高報酬が期待できる
- 週2~3日程度から稼働できるコンサル案件もある
コンサルティングの際に解説なども必要なことから、これまでの実績とあわせてコミュニケーション能力の高いエンジニアに向いている副業案件といえるでしょう。
プログラミングスクールなどの講師として働く
プログラミングスクールなどで講師を務めるバックエンドエンジニアもいます。
「現役エンジニアに講師になってもらいたい」という需要が高いため、副業に適した求人を見つけやすいからですね。
講師として働く場所には、以下のようなものがあります。
- 専門学校
- 社会人向けプログラミングスクール
- 子供向けプログラミングスクール
- セミナー
- 企業の研修
また「講師」ではなく「メンター」を副業にするバックエンドエンジニアもいます。
講師とメンターの違いは以下のとおりです。
- 講師:プログラミングを教える
- メンター:講義は受け持たず、「受講生からの質問・相談への対応」「受講生のコード添削」などを担当する(スクールにより業務範囲は異なる)
「プログラミングスクールのメンターになる」以外にも、オンラインメンターサービスに登録して個人のメンターとしても活動できます。
なお講師・メンターは、以下のような理由で、本業と両立しやすいメリットがあります。
- オンライン指導が可能なスクールも多い
- 「週末だけ」「夜間に短時間だけ」の副業が可能
- セミナーや企業研修なら単発での仕事も可能
ただ開発案件などに比べると、時給換算での収入がやや低い点はデメリットです。
「教えるのが好き」「学生や子どもたちに向けて、エンジニアの楽しさを伝えたい」という想いを強くもっている方に向く副業といえます。
IT系ライターとして原稿料を得る
IT系ライターとして原稿料を得る副業も可能です。
現役エンジニアからの寄稿や、専門知識がある技術系ライターを必要としているIT系メディアは多いからですね。
副業ライターには、以下のようなメリットがあります。
- 専門知識があればライティング未経験からでも挑戦できる
- 納期に間に合うならいつどこで執筆してもいい
- 「文章力・伝達力」「SEOの知識」などが身につく
- 専門知識があるライターの文字単価は高い
なお「自分でブログを運営して読者を集め、広告費を稼ぐ」という方法ですと、ブログが成長するまでに時間がかかるため、すぐには収入に結びつきません。
「すぐに報酬を得たい」「執筆した分だけ確実に収入がほしい」なら、クライアントに記事を納品するライターがおすすめです。
バックエンドエンジニアの副業をするメリット
バックエンドエンジニアが副業をするメリットについて紹介します。
- 稼働した分だけ年収が増える
- スキルアップにつながる
- 社外の人脈が広がる
- フリーランス転身に向けての試行期間になる
上記のメリットについて詳しく解説します。
稼働した分だけ年収がアップする
バックエンドエンジニアが副業するメリットのひとつは、収入アップです。
本業の収入に、副業の報酬が上乗せされるからですね。
「会社で頑張って成果を挙げても、なかなか給料に反映されない」「昇給のペースが遅い」と不満を持った経験がある会社員エンジニアも多いのではないでしょうか。
自分が成果を挙げたとしても、会社の経営状況やチームメンバーの成績によって、昇給に結びつかないケースも考えられます。
しかし副業をすれば、働いた分だけ確実に収入がアップします。
副業収入が月5万円だとすると、年間60万円も収入が増えることになりますね。
バックエンドエンジニアのスキルを活かせる副業であれば高単価が期待できるので、効率的に収入を増やせます。
スキルアップにつながる
スキルアップにつながるのも、副業のメリット。
本業ではできない案件をはじめ、自分が伸ばしたいスキルや得意なスキルを活かせる案件が選べるからです。
副業の実務を通じて、現場で活かせるスキルが身につくことでしょう。
副業で身につけたスキルを本業に活かしたり、転職時のアピール材料にしたりできておすすめです。
社外の人脈が広がる
社外の人脈が広がるのも、副業のメリットです。
開発案件であれプログラミングスクールの講師であれ、働く中で多くの人たちと関わるからですね。
人脈が広がることにより、以下のようなメリットが生まれます。
- 他のエンジニアがもつノウハウや知識を学べる
- 本業とは違うタイプのエンジニアと知り合えて刺激になる
- コネで副業案件を獲得できる可能性が生まれる
他のエンジニアやクライアントとよい人間関係を築くためにも、副業案件に手を抜かず真摯に取り組み、信頼を得ていきましょう。
フリーランス転身に向けての試行期間としてもおすすめ
副業はフリーランス転身に向けての試行期間としてもおすすめです。
副業で色々な仕事を経験する中で今後、自分がフリーランスエンジニアとして食べていけるのかを見極められるからです。
副業案件を獲得できなければ、フリーランスとして案件を獲得するのも難しいと考えられます。
獲得できない理由としては、スキル不足や仕事交渉が苦手など可能性は様々です。
また副業でクライアントとの関係を築いておけば、独立後も引き続き案件獲得できる可能性が高まります。
上記理由から、副業を通じてフリーランスエンジニアとして稼いでいくためのスキルや経験値を得てからの独立を考えてみてはいかがでしょうか。
バックエンドエンジニアの副業をするデメリット
バックエンドエンジニアが副業を行うデメリットや注意点について紹介します。
- 就業規則違反にならないよう注意しなくてはいけない
- 副業収入が一定額を越えると確定申告が必要になる
- 本業と副業のバランスをとるのが難しい
上記のデメリットについて詳しく解説します。
就業規則違反にならないよう注意する
副業する際には、本業である会社の就業規則に違反しないよう注意しなくてはいけません。
副業を認めていない企業もまだまだ多く、全面禁止ではなくても「同業他社での副業は禁止」などの制限を設けている企業もあります。
また副業を「許可制」にしている企業では、事前に申請が必要です。
会社のルールに違反してしまった場合、上司から注意されたり、減給や解雇などの重い懲戒処分を受けたりする可能性も出てきます。
副業を始める際には、必ず就業規則を確認してください。
就業規則を見てもわからなければ、人事担当者に問い合わせてみましょう。
副業収入が一定額を越えると確定申告が必要
副業収入が一定額を越えると確定申告が必要になることを、デメリットだと感じる人もいます。
会社員だと確定申告は馴染みがなく、面倒に思えるからでしょう。
具体的には副業で得た所得(収入から必要経費を引いたもの)が20万円を超える場合には、確定申告が必要となります。
なお年間の所得が20万円以下で確定申告不要でも、市区町村への住民税の申告は必要です。
申告を怠っているとペナルティで税金が上乗せされる可能性もあるので、副業でしっかり稼ぐなら税金関連の知識も身につけておきましょう。
確定申告や税金についての知識は、将来的に独立・フリーランス転身する場合にも役立ちます。
本業と副業のバランスをとるのが難しい
本業と副業のバランスをとるのが難しいのもデメリットです。
仕事内容によっては、副業に割く時間が多くなりすぎてしまうからですね。
副業に時間や労力をかけすぎてしまうと、以下のような問題が起こります。
- 本業が疎かになる
- 「体調不良」「精神面での余裕のなさ」につながる
本業が疎かになって社内での評価が下がったり、ハードワークが原因で体調を崩して仕事時間や収益が減ってしまったら本末転倒です。
「できるだけ多く稼ぎたい」「魅力的な案件にどうしても関わりたい」からといって、仕事を受けすぎないようにしましょう。
副業に取り組む際は、本業と無理なく両立できる案件を選び、しっかり時間管理してください。
バックエンドエンジニアの副業で得られる収入の相場
バックエンドエンジニアの副業収入の相場は、時給換算で2,000~5,000円です。
金額に幅があるのは仕事内容によって金額が変わるからですね。
バックエンドエンジニア向けの副業のうち、高単価になりやすいのはコンサルティング案件です。
開発案件では難易度が上がるほど単価が高くなります。
また「セミナーでの登壇階数が多い」など著名なエンジニアであれば、高単価での契約が可能でしょう。
一方ライティングなどですと、慣れるまでは執筆に時間がかかり、時給換算すると単価が安くなってしまう可能性もあります。
また副業の月収がどれくらいになるのかは、稼働できる時間によっても大きく異なります。
バックエンドエンジニアの副業案件の探し方
バックエンドエンジニア向けの副業案件の探し方には、主に以下の4つがあります。
- クラウドソーシング
- フリーランスエージェント
- 求人サイト
- コネ
それぞれの特徴について紹介します。
気軽に案件を探すならクラウドソーシング
クラウドソーシングは「仕事を外注したい企業や個人」と「副業ワーカー・フリーランス」をマッチングさせるサービスです。
気軽に案件を探すなら、クラウドソーシングがおすすめ。
職歴を問わず誰でも登録でき、登録した日から仕事を探せるからですね。
「メンター」「ライター」「難易度が低めのプログラミング」など案件の種類も多く、自分にマッチした仕事を探しているバックエンドエンジニアにも向いています。
一方でクラウドソーシングには以下のようなデメリットもあります。
- 単価が低い案件も多い
- 実績がないと案件獲得が難しい
- 報酬から手数料が差し引かれる(手取り額が減る)
- 案件探しから契約・納品まで自分で行う
クラウドソーシングでは、クラウドソーシング運営者に報酬額に応じた「システム利用手数料」を支払う仕組みになっています。
システム利用手数料はクラウドソーシングによって異なりますが、相場は5~20%です。
例えば報酬が10万円でシステム利用手数料が20%ですと、ワーカーの手元に残るのは8万円となります。
なおクラウドソーシング『Craudia(クラウディア)』なら、システム利用手数料は3~15%と相場より低く設定されています。
「クラウドソーシングに登録して副業案件を探したい」という方は『Craudia』に登録してみてはいかがでしょうか。
仕事を紹介してもらうならフリーランスエージェント
フリーランスエージェントは、フリーランス・副業向けの案件を専門に扱うエージェントです。
自分で案件を探すのではなく仕事を紹介してもらいたいなら、フリーランスエージェントをおすすめします。
フリーランスエージェントが扱っている「副業に適した案件」の中から、希望に合ったものを提案してもらえるからですね。
本業が忙しくて副業を探す時間が確保できない人にはとくにおすすめです。
またクラウドソーシングに登録してみたものの、思うように案件獲得できず悩んでいる人にとっての選択肢にもなり得ます。
副業向け案件を扱っているフリーランスエージェントには、以下のようなものがあります。
- レバテックフリーランス
- ギークスジョブ
- ITプロパートナーズ
- シューマツワーカー
- プロの副業
- midworks
- CARRY ME
登録時に「スキルシートの提出」「担当者との面談」が必要なエージェントもあるため、登録前にはスキルや実績の棚卸しをしておきましょう。
求人サイトでも副業向けの求人が探せる
求人サイトでも副業向きの案件を探せます。
副業専門の求人サイトもありますし、一般的な求人サイトでも副業に適した案件が掲載されているからです。
副業向けの求人サイトには「doocy Job」や「Workship」などがあります。
また「Wantedly」などでもエンジニア向けの副業求人を探せます。
求人情報は登録しなくても見られるため、「どんな求人があるか調べてみたい」という人にもおすすめです。
コネを活用して直接受注する
コネを活用して、副業案件を直接受注することも可能です。
親族や友人、知人から「開発チームの一員になって、協力してもらえないか」といった声が掛かるケースもあるからですね。
「同僚・元同僚」や「他案件で知り合ったエンジニア」とつながりを持っておくことで、案件を紹介してもらえるかもしれません。
コネによる直接受注には、以下のようなメリットがあります。
- 知り合いからの依頼なので安心感がある
- 手数料が発生しない
- 比較的報酬アップや納期の交渉がしやすい
フルリモートの副業案件だと、顔の見えないクライアントやチームメンバーとのコミュニケーションにストレスを感じるエンジニアもいます。
しかし知り合いからの紹介であれば安心感があり、契約に関する疑問点なども質問しやすいでしょう。
一方で契約書・請求書の作成など、事務的な処理まですべて自分でこなさなくてはいけないのがデメリットです。
また知り合いだからといって口約束で仕事を始めてしまうと、思わぬ契約トラブルに繋がる可能性もあります。
コネの仕事でも、契約書などはきちんと取り交わしておきましょう。
まとめ
バックエンドエンジニアの副業は可能です。
バックエンドエンジニアが副業として取り組める仕事内容としては、開発案件のほか「コンサルタント」「講師」「ライター」などがあります。
幅広い職種の副業が可能なので、「目標とする収入」「稼働できる時間」「伸ばしたいスキル」に合わせた案件が選びましょう。
副業の探し方としては「クラウドソーシング」「フリーランスエージェント」「副業案件が掲載された求人サイト」などが一般的です。
気軽に副業案件を探すなら、「プログラミング」「ライティング」など比較的難易度が低い案件も多いクラウドソーシングがおすすめ。
一方副業探しの時間を短縮したいなら、フリーランスエージェントがおすすめです。
副業することで、収入アップのみならずスキルアップを叶えたバックエンドエンジニアも多くいます。
中には副業を経てフリーランスエンジニアとして独立した人も。
また他社の社風に触れたり、自分や本業の同僚とは異なった考え方をもつエンジニアと出会ったりすることで、視野が広がる可能性も多いにあります。
「今の環境を変えたい」と思っているのであれば、無理のない案件から副業を始めてみてはいかがでしょうか。