記事作成の仕事に少しずつ慣れてくると、次に直面するのが「いかに作業を効率化するか」という問題です。
在宅ワークや副業でできる記事作成の仕事は完全出来高制が多いです。
例えば、1文字1円や2円など、書いた文字数に比例して報酬をもらえる形ですね。
クラウドソーシング・スキルシェア【Craudia(クラウディア)】のライティング募集ページを見ればわかりやすいです。
上記の理由から、記事数、文字数ともにたくさん書けば書くほどお金になります。
しかし、お金が欲しいからといって、やたらと文字数が多いだけの粗悪記事を納品しては、次のお仕事をもらえなくなります。
継続的に大きく稼ぐには、品質を落とさず効率的に記事数をこなす必要があります。
では、記事作成を効率化するにはどうすればよいのでしょうか。
当記事では「前準備」「執筆」「作業環境」「ツール」の四点から、記事作成を効率化する方法を考えていきます。
すぐに実践できるものも多いので、執筆の際に試してみてください。
目次
効率的に記事作成するための準備
記事を効率的に作成するためには、前準備が非常に重要となります。
作業に着手する前に注意すべきポイントを見てみましょう。
疑問点は着手するまでになくしておく
まず、受けた仕事に対して疑問点がある場合、記事作成に着手する前に解決しておきます。
作業を開始してから、疑問が出る度にクライアント(記事発注者)に確認すると、毎回作業が中断されて効率が下がってしまうからです。
質問に対しての回答の連絡が来るたびに集中力も切れてしまいますので、開始前になるべく不明点はなくしておきましょう。
特にクライアントに確認が必要な内容は、早めの解決を心掛けてください。
ときには回答が翌営業日以降になることもあり、大きな待ち時間が発生してしまいます。
可能であれば、依頼を受けた際にざっくりと内容に目を通しておき、不明点がある場合はあらかじめ問い合わせておきましょう。
記事の方向性を固めておく
記事の方向性を事前に固めておくのも記事作成の効率化のために大切です。
というのも、記事が何を目指したものなのか明らかでなければ「見出しごとに主張が異なる」「ターゲットがあやふやになる」など、執筆中に迷子になってしまうからですね。
道筋が決まっていないまま記事を書くと、作り込みが甘いため時間もかかり、効率も落ちてしまいます。
最初に「誰向けの記事」で「何を目的としているのか」をしっかりと確認しておきましょう。
所要時間を決める
所要時間を決めておくのも、記事作成を効率化するテクニックの一つです。
書き始めてから何時間で終了させるのか、目標を設定しておきましょう。
所要時間を決めるのは、執筆中の余分な時間をできるだけなくすためです。
「その日のうちに仕上げる」などのあいまいな期日設定だと、日付が変わるまでは無限に時間をかけることができてしまいます。
おすすめは、普段かかる時間よりも少し短い「現実的な目標」に設定することです。
残り時間を意識しながら作業することで、自然と無駄な時間がそぎ落とされスピードアップを見込めます。
キッチンタイマーを活用して集中力をアップする「ポモドーロ・テクニック」を取り入れるのもおすすめですね。
執筆を効率化するテクニック
実際に原稿を作成する「執筆フェーズ」では、どのような工夫で効率化が可能なのでしょうか。
特に効果的なものを二点紹介します。
構成は細かく作り込んでから書き始める
構成は可能な限り細かく作り込んでから書き始めるのがおすすめです。
なぜなら、執筆中に手が止まることを減らせるからですね。
一般的には、構成というと記事の見出しレベルまでできた骨組みのことを指します。
ただ、多くの場合見出しの状態からいきなり書き始めると、途中で何を書いてよいか分からなくなり止まってしまいます。
メモ書き程度でよいので、見出しごとに何をどういう順に伝えるかまで作り込んでおくと、一気に書き上げることができますよ。
たとえば、料理の記事で「卵焼きを美味しく作るコツ」という見出しを書く場合、以下のような具合です。
①強めの火で一気に焼く
②弱火の卵焼きはじっくり焼くため表面に火が入りすぎるから
③菜箸でかき混ぜながら強火で焼くことでふわっと仕上がる
④時間をかけずに手早く焼く
なお、以上の骨組みは文章法の一つ「PREP法」に基づいて作成しています。
文章法を知っておくことで「話の流れをどう持っていけば分からない」という事態を回避できるので一度確認してみてください。
記事の書き方テンプレート「PREP法」「SDS法」「穴埋め文章作成法」を徹底解説!
細かい調整は書き上げてから一気におこなう
文章の細かい調整は、最後まで書き上げてから一気におこなうようにします。
細かい修正点に気を取られて度々手直ししていると、執筆の勢いを殺してしまい集中力が切れて、結果として記事作成に余計に時間がかかるので修正は最後にまとめましょう。
語尾の連続や同じ言葉の多用など、作成中は気になるかもしれませんが、まずは勢いに任せて最後まで書ききってください。
効率的に記事作成を進めるための環境づくり
記事作成を効率的に進めるためには、自分にあった作業環境を作るのも重要になってきます。
作業環境を改善する4つのポイントを紹介しましょう。
雑音が気になる場合は「環境音」がおすすめ
周りの音や話し声など、周囲の雑音が気になる場合、BGM代わりに環境音を流すのがおすすめです。
イヤホンやヘッドホンを使えば、気になる音をシャットアウトして適度な雑音の中で作業できます。
環境音とは、オフィスの物音や森のざわめき、カフェのざわざわした音などを録音した音源のことです。
静かすぎる環境は困るけど周りの音は気になる、でも音楽は集中を阻害する、こんな場合に適しています。
YouTubeなどの動画サイトには様々な種類の環境音動画がアップされていますので、ぜひ好みのものを探してみてください。
筆者の場合、AmazonのAIスピーカーAlexaで「自然音ミュージック」や「カフェBGM」をかけるようにしています。
ちょっといまの気分と合わないと思った音楽が流れた際も、AIスピーカーであれば手を止めることなく音声だけでBGM切り替えできるためですね。
ポモドーロ・テクニックのタイマーとしても使えるので重宝しています。
※参考⇒ Alexaとできること | Amazon – アマゾン
スマホやメッセージの通知はオフにする
スマホやメッセージアプリの通知はオフにしておきましょう。
集中力を途切れさせる要因になるので、記事作成の効率が落ちてしまいます。
また、通知が来ると「返信しなければ」「内容をチェックしたい」という心理が働き、作業自体も中断されますね。
記事作成の作業中は、スマホやメッセージは通知自体を切っておくのがよいでしょう。
なお、仕事相手から緊急連絡など入る可能性があるときは、無理に通知を切る必要はありません。
仕事の状況やライフスタイルなども考慮した上で試してみてください。
筆者の場合、スマホ依存な自覚があるため、午前中はスマホを置いて喫茶店で作業しています。
スマホが側に無いと言うだけで、記事執筆や編集作業に集中しやすいし、朝から出かけることで気分転換できるというのもありますね。
好みに応じてモニターを追加する
画面の切り替えが面倒だと感じるのであれば、モニターを追加することで作業効率を上げられます。
二つめのディスプレイがあることで「構成を確認しながら執筆する」「参考サイトをチェックしながら執筆する」「レギュレーションを参照しながら校正する」ことが可能となるからです。
作業できる画面が二倍になるので、画面切り替えを減らせる分作業がスムーズに進みます。
ただ、モニターは1万円超のものも珍しくない高額品なのと、一つの画面だけに集中したい方もいるので、万人におすすめの方法とはいえません。
画面の切り替えが面倒臭い、作業スペースを増やしたい方は検討してみてください。
手に合ったキーボードを使う
ノートPCを使っている方であれば、自分の手に合ったキーボードを使うのもいい方法です。
というのも、ノートPCに搭載されているキーボードは、必ずしもユーザーの好みに合っているとは限りません。
ボタンが小さい、キーの感覚が狭いなど、使用中のキーボードに不満点はありませんか?
自分に適したキーボードを使うと、ミスタイプが減る・入力速度が上がるなどタイピングの効率が向上します。
外付けキーボードは、低価格なものだと1,000円台から購入できるのでぜひ検討してみてください。
自分が書きやすいテキストエディターで書く
テキストエディターとは、コンピュータで文字情報(テキスト)ファイルを作成するために使うソフトのことです。
クライアントからの納品方法はWordで指定されていることも多いと思います。
Wordであればデフォルトで文字数カウントも付いているし、記事内の文字装飾を必要とする場合もあるためですね。
例えば、見出しは18pxの大きい文字、重要部分は太文字、注意喚起は赤い文字といった指定の入るケースも多々あります。
クライアントからの納品方法はWordで指定されていたとしても、執筆作業の段階では、ムリにWordで執筆作業を行う必要はありません。
なぜなら、執筆作業しやすいと思えるテキストエディターは個人差あるためですね。
例えば筆者の場合、最初の執筆はメモ帳で行います。
主観となりますが、Wordでは執筆しづらいからですね。
そのため、Wordで納品指定されている場合は、メモ帳で仕上げた後、Wordへ貼り付けて文字装飾する形で納品しています。
他にもTeraPadを愛用している人もいれば、Googleドキュメントの音声入力機能を使って執筆する人もいますよ。
もし、Wordで執筆することにやりづらさを感じているのであれば、他のテキストエディターも試してみることをおすすめします。
記事作成を効率化するためのツールや機能
記事作成を効率化したい場合、執筆を効率化できるツールを利用するのもおすすめ。
筆者が実際に使用し、効率の向上を感じた三つのツールを紹介します。
文章作成ソフトの「スタイルの登録」を活用する
文章作成ソフトの、スタイルの登録機能を使ってみてください。
ワンタッチで文章にスタイルを適用できるのでおすすめです。
ライターとして仕事をしていると、クライアントから文章にスタイルを設定した状態で納品するよう依頼されることがあります。
執筆のたびに「太字」「フォントサイズ」などを一つずつ設定するのは大変手間ですし、ミスが発生するリスクも無視できません。
そのためスタイルを登録し、必要に応じて呼び出すのがおすすめです。
WordやGoogleドキュメントなど、主だった文章作成ツールには、スタイルの登録と呼び出し機能が搭載されていますので、試してみてください。
ショートカットキーを活用する
特定の機能をキーボードのボタンで呼び出す「ショートカットキー」の活用も、記事作成の効率アップに貢献してくれます。
記事作成の仕事でよく使われるショートカットキーとしては、以下が代表的です。
Ctrl+Shift+N | 新しいフォルダの作成 |
Ctrl+Shift+Home | 文頭まで選択 |
Ctrl+Shift+End | 文末まで選択 |
Ctrl+Home | 文頭に移動 |
Ctrl+End | 文末に移動 |
Ctrl+C | コピー |
Ctrl+V | ペースト |
Ctrl+X | 切り取り |
Ctrl+A | 全て選択 |
Ctrl+Z | 元に戻す |
Ctrl+K | ハイパーリンクの挿入 |
Ctrl+S | 上書き保存 |
Alt+Tab | 立ち上げている画面の表示 |
※Macの場合はCtrl→Command
ソフトによっては異なるキーで設定されているものもありますが、上記のものはおおむねどのツールでも利用できます。
今までマウスでやっていた操作をキーでできるようになると、操作に伴うストレスが大幅に軽減しますので試してみてください。
執筆規則を混同してしまう人は「付箋ソフト」がおすすめ
複数の依頼先を持っている方の場合、案件ごとに設定されているレギュレーションが混ざってしまうこともあるかもしれません。
こんなときは付箋ソフトがおすすめです。
付箋一つに一つのクライアントの執筆ルールをまとめておき、執筆時に呼び出して参照するようにすれば混同の心配はなくなります
Macなら「スティッキーズ」Windowsなら「付箋」が標準で搭載されています。
どちらも使いやすい付箋アプリなので活用してみてください。
自分なりの効率化の方法を探してみる
記事作成の効率をアップする方法をいくつか紹介しましたが、今回の内容はあくまで一例ですので、必ずしも従う必要はありません。
記事作成にはライターによってやりやすい方法が違うため、自分に適した効率化の方法を探してみてください。
書くことが遅いとお悩みの場合、こちらの記事も参考にしてみてくださいね。
