QRコード決済の普及の背景!日本の主なサービス提供4社は?

世界ではキャッシュレス決済が進んでおり、韓国では約9割が、そして、中国では約6割が現金決済からデジタル決済に移行しています。しかし、日本では、ATMで手軽に現金を引き出すことができ、また、紙幣への信頼が高いため、根強い現金主義の文化があります。キャッシュレス決済には、電子マネー(ICカード)、クレジットカード、デビットカード、モバイルウォレットなどがありますが、近年注目されているのがQRコード決済について、その詳細と展開について見てみましょう。

QRコードって何?

QRコードとは、従来のバーコードを進化させ、その数十倍から数百倍の情報を扱うことができる、白黒の四角いドットを配列したマークです。バーコードは横方向に1次元的にしか情報を配列できませんが、QRコードは縦横2次元の平面に英字や漢字、数字や記号などの情報を収めることができます。

QRコードは白黒の四角が縦横に21ずつ配置され、サイズのバージョンがあります。バージョンが1つ増えるごとに縦横に4ずつドットが増やされ、最大のバージョン40では177セル×177セルの正方形に多くの情報を記録することができます。これらの情報は、レーザーセンサーを使わなくても、QRコードリーダーやスマホで簡単に読み込むことができます。

QRコードの利用例

QRコードは現在、社会のあらゆる場面で利用されています。例えば、製造業で作業指示書にQRコードを付け、作業工数ごとに所要時間を記録して進捗管理したり、入院患者と看護師、投薬をQRコードで照合して医療過誤の防止に役立てたりしています。また、スマホでチラシやポスターのQRコードを読み取り、店のサイトにアクセスしたり、コンサートのチケットや飛行機の搭乗券の入場確認に利用されたりしています。日本でも、2014年頃からLINEや楽天が一般の店舗にQRコード決済を導入し始めました。

QRコード決済の仕組み

QRコード決済の方法には、店舗が提示するQRコードをスマホで読み取る方法と、スマホアプリに表示されるQRコードを店舗が読み取る方法の2通りがあります。消費者はあらかじめ、スマホにQRコード決済のためのアプリをダウンロードし、クレジットカードや銀行口座の情報を登録しておく必要があります。店舗側は端末に、決済用のアプリをダウンロードし、QRコードを提示して消費者に読み込んでもらい決済を完了します。店舗は、比較的安価なレシートも印刷できる専用端末機を用いることもでき、レジを通さずにスピーディーに決済することが可能です。

QRコード決済のメリット

QRコード決済は、消費者と店舗側の双方にメリットをもたらします。

コストの削減

クレジットカード決済には、クレジットカードの情報を読み取る端末として、10万円程するCATを購入しなければなりません。QRコード決済の専用端末は4万円程度で、導入の初期費用が安いというメリットがあります。また、スマホなどのタブレット端末を利用することも可能で、小規模店舗にも導入しやすくなっています。

集客活動が同時にできる

QRコード決済の導入では、例えば楽天ペイなどのように、利用額に応じたポイント付与やキャンペーンで消費者の購買意欲をかきたてるため、販促効果を期待することができます。ポイントは全て楽天などの大手企業が負担してくれるので、導入する店舗は費用をかけずに売上やリピート購入のメリットを享受することが可能です。

顧客への直接アプローチが可能

QRコード決済では、レシートを通して、お店独自のクーポン発行などの販促活動ができます。LINEペイでは、LINEアカウントを通してお友達申請をしてもらい、ファンを増やしてセール告知やクーポン配信ができるようになります。

売上のデータ化と販促活用

QRコード決済では、店舗の売上がアプリに記録され、リアルタイムで売上管理ができるので経理業務の負担を軽減することができます。また、売上に基づき販促計画がしやすいのもメリットです。さらに、近年増加傾向にある海外からの観光客の購入データの収集もしやすく、観光客を取り込みやすいという点が挙げられます。

個人情報管理面での負担軽減

QRコード決済の購入履歴や売上情報は暗号化されており、店の端末に記録せずに直接決済会社に送信されるため、店舗での顧客情報の管理負担が軽減されます。クレジットカード決済のように店員がカードに触れることがないため、カード情報を店員が不正に読み取るといったことは発生しない仕組みになっています。

QRコード決済のデメリット

QRコード決済のデメリットは、クレジットカードと同様に、加盟店への手数料の負担です。加盟店は決済会社に、QRコード決済による売上に対して数パーセントの手数料を支払います。しかし、現在では、QRコード決済サービス各社が競争でキャンペーンを行っており、手数料が無料の会社もあります。

また、QRコード決済への移行で、電子マネーやクレジットカードに加えて新たな決済処理が増えることで、店舗スタッフの仕事が複雑化するため、スタッフの適切な教育などのサポートが必要となります。

日本の主なQRコード決済サービス

日本国内でも多くの個性的なQRコード決済サービスが登場しています。日本で代表的なQRコード決済サービスには、「LINE Pay」「楽天ペイ」「Origami Pay」「PayPay」があります。それぞれのサービスの特徴について見てみましょう。

LINE Pay

LINE Pay(ラインペイ)は「LINE」が提供する決済サービスで、日頃の買い物で気軽に利用することができます。代金の支払いに、スマホに表示したQRコードをレジで読み取る方法のほかに、カードの発行を申請すればカードでも支払うことができます。決済は登録した銀行口座からの引き落としや、コンビニで現金チャージすることも可能です。

楽天ペイ

楽天株式会社が提供する楽天ペイでは、アプリをダウンロードして、スマホに表示したQRコードの読み取りで決済するほか、お店が提示するQRコードをスマホで読み取る方法があります。ユーザーは引き落としに楽天カードを使用すると、クレジットカードの楽天スーパーポイントも貯まり、二重にポイントを貯めることができます。

Origami Pay(オリガミペイ)

Origami Payは株式会社Origamiが提供するQRコード決済サービスで、店舗が提示するQRコードを読み込んで、クレジットや口座から支払う方法です。口座から直接引き落とすことも可能なので、クレジットカードを使わない人でも利用できるというのが特徴です。色々なキャンペーンやお得なクーポンがありますが、現在ポイント制度はありません。中国の大手QRコード決済会社Alipay(アリペイ)と連携しているため、中国人観光客向けに導入する店舗が増えてきています。

PayPay

PayPay(ペイペイ)は、後発ながらCMで一気に知名度を上げましたが、ソフトバンクとYahooが提供するQRコード決済サービスです。スマホでQRコードを読み取り、それを店員に見せて決済します。現在、店舗導入の手数料無料キャンペーンを行っており、Alipayにも対応しています。インドの大手決済サービス「Paytm」が技術提供しているなど、PayPayの今後の展開に注目が集まっています。

QRコード決済のまとめ

世界では現在急速にキャッシュレス決済が進んでおり、日本もようやくその取り組みの一環として、店舗でのQRコード決済が始まりつつあります。QRコードは、従来のバーコードよりも多くの情報を記録することができ、既に社会のあらゆる面で利用されています。店舗でのQRコード決済の導入では、コスト削減やタイムリーな売上管理などの多くのメリットが挙げられます。現在、大手企業4社のサービスが注目されていますが、今後さらにQR決済サービスを提供する会社は増え、社会に浸透してゆくものとみられます。

ライター:ocplanning

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